〈はしがき〉より抜粋
『成唯識論』は、汚れた人間、迷える人間、おろかな人間、罪深き人間、そういう人間を見極めていった仏教であります。人間がそういう心を持っている限り、『成唯識論』は我々人類に 一つの問題を永遠に呼びかけてくる仏教だと思います。? 本書は、奈良・薬師寺で発行して頂いている『成唯識論抄講』二十巻、『同 重講』十一巻を基にし、それを要約的にまとめたものであります。
? ・・・人間の煩悩、我執、エゴイズムなど、本当は見たくないようなことも『成唯識論』はずけずけと指摘してくる。それを通して私共は私の事実、真実の自己の姿を教えを通して学んでいく。それによって私共一人一人が自分の人生を豊かに養って深く生きていくことが、『成唯識論」に示されている。
『成唯識論」は現実の人生をごまかさないで見つめていきます。
第一巻 目次
はしがき
「唯識三十頌」原文
はじめに
第一章 「成唯識論」とは
第二章 稽首して仰ぐー帰敬頌
第三章 情意的迷い知的迷いー我執・法執
第四章 三つのこころからー能変識
第五章 深き〈いのち〉-阿頼耶識
1 過去を背負い未来をねがいー三相
2 素質と経験を重ねてー 一切種
3潜在する力ー種子
4種は有為法ー種子の六義
5すべてを受け入れるー所熏の四義
6すべてを残すー能熏の四義
7自己が自己を見るー四分義
8〈いのち〉で見るー所縁
9生きんとする自己ー五遍行
10感覚と感情ー五受分別
11透明な自己ー三性分別
12〈こころ〉の働きもまたー心所例同
13常に非ず断に非ずー因果法喩
14阿頼耶識を捨てるー伏断位次
15さまざまの角度からー異名
16雑染と清浄
索引
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