【輸入盤】聖なる場所〜歌曲集 第5集 エカテリーナ・レヴェンタール、フランク・ペータース
11分を超えるヴォカリーズを含む歌曲アルバム
「聖なる場所」〜メトネル:歌曲集
エカテリーナ・レヴェンタール(メゾ・ソプラノ)、フランク・ペータース(ピアノ)
ラフマニノフの親友だったメトネルは、ラフマニノフと同じくピアノの名手で、作風は後期ロマン派的、歌曲も数多く作曲していたという共通点があります。ソ連出身でオランダで活躍するメゾ・ソプラノ歌手、エカテリーナ・レヴェンタールはメトネル歌曲の研究・紹介に取り組み、全曲レコーディングをおこなってきましたが、これが締めくくりの第5巻となります。
ブックレットは20ページあり、原語歌詞(ドイツ語とロシア語)と英訳のほか、レヴェンタールとペータースによる解説(英語)が掲載されています。
ドイツ系ロシア人メトネル
「忘れられた調べ」などのピアノ曲で知られる作曲家、ニコライ・メトネルは1880年にデンマーク系の父とドイツ系メゾ・ソプラノ歌手の母のあいだにロシア帝国モスクワに誕生。幼少期から母や親戚にピアノの手ほどきを受けた後、1892年にモスクワ音楽院に入学し、1900年、19歳の時にアントン・ルビンシテイン賞を受賞して卒業。
「歌の家」での仕事
卒業後、ピアニスト、作曲家として活動しながらモスクワ音楽院で教えていたメトネルは、1908年にモスクワで開設された声楽振興団体「歌の家」にも積極的に関わり、主催コンサートのピアノ伴奏者や主催コンクールの審査員としても働きますが、ロシア革命の翌年、1918年には同団体主催者でメゾ・ソプラノ歌手のオレニナ・ダルゲイム[1869-1970]がパリに移ったことで、「歌の家」はパリでロシア音楽紹介団体としてコンサートなどを主催するようになり、モスクワでの活動を停止。
メトネルが歌曲の作曲に熱心だったのは、母親が歌手だったということもありますが、「歌の家」の影響も大きそうで、この時期には多くの歌曲が書かれています。
出国
3年後の1921年、メトネルは41年暮らしたロシアを出国。まずドイツ拠点で約4年、続いてフランス拠点で約10年過ごしたのち、1935年にイギリスに移住し、以後、1951年に亡くなるまで約16年間暮らしています。
作風
メトネルの作風は19世紀のロマン派の伝統に根ざすもので、心に染み入るような美しさもありますが、凝った技法を駆使したものも多く、その味わいは複雑です。
たとえば歌詞のないヴォカリーズでは、ラフマニノフは1915年に感傷的な美しさに彩られた歌曲を書いていますが、メトネルは7年後の1922年に「ゲーテの『聖なる場所』をモットーとしたソナタ=ヴォカリーズ」を作曲し、第1部でゲーテの詩「聖なる場所」を歌ったあとにメインとなる第2部で長大なヴォカリーズを展開しています。
▶ Brilliant Classicsのメトネルを検索 演奏者情報 トラックリスト (収録作品と演奏者)CD 71'26ニコライ・メトネル [1880-1951]ニーチェの3つの詩 Op.19
1. 第1曲「挨拶」 (ニーチェ/ドイツ語) 1'51
2. 第2曲「小さなお婆さん」 (ニーチェ/ドイツ語) 2'18
3. 第3曲「故郷への憧れ」 (ニーチェ/ドイツ語) 2'58ニーチェの2つの詩 Op.19a
4. 第1曲「帰郷」 (ニーチェ/ドイツ語) 3'21
5. 第2番「絶望」 (ニーチェ/ドイツ語) 4'25ゲーテの「聖なる場所」をモットーとしたソナタ=ヴォカリーズ Op.41 No.1
6. 「聖なる場所」 (ニーチェ/ドイツ語) 3'06
7. 「ソナタ=ヴォカリーズ」 (ヴォカリーズ) 11'277つの詩 Op.46
8. 第1曲「プレリュード」 (ゲーテ/ドイツ語) 1'53
9. 第2曲「聖なる場所」 (ゲーテ/ドイツ語) 3'28
10. 第3曲「セレナーデ - 遠近法」 (アイヒェンドルフ/ドイツ語) 1'18
11. 第4曲「森の中で」 (アイヒェンドルフ/ドイツ語) 1'40
12. 第5曲「冬の夜」 (アイヒェンドルフ/ドイツ語) 4'08
13. 第6曲「泉」 (シャミッソー/ドイツ語) 2'06
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