源頼朝死去~承久の乱・伊賀氏の変の期間の政争を解説した新書の中では、現時点で最高傑作だと思う。著者細川さんのこれまでの研究の成果と分析力を遺憾なく発揮した良著。梶原景時排斥・阿野全成殺害事件・比企の乱・源頼家暗殺・和田合戦等、それぞれの事件のもう少し深い真相を知りたい・・・という要望に私のような歴史の素人が読んでも理解しやすいように分かりやすく書かれている。細川さんの「歴史を楽しんでほしい」というスタンスを感じ、感謝したい。時間が確保できれば著者の「宝治合戦」を読む予定。今後も細川さんには鎌倉時代の特に政争に関する著作を出し続けてほしい。大変参考になる書籍です。,武士とはの定義がいい。曰く「血縁及び私的主従関係を根幹とする戦闘組織である武士団の構成員たる戦闘員」と。戦闘員が梶原景時、比企能員と滅ぼして、自らの権益が拡大することを覚えた。鎌倉殿を中心とした体制での内訌の原因であり、北条時政ー義時ー泰時と3代に亘る時間の中で完成形になる。本書は過程を読み解いた1冊。中で権門体制論の立場に近いことを示し、故に承久の乱に至る中に、後鳥羽院の存在が影響していることを説く。確かに「鎌倉殿」という体制の維持には官位が必要。細川らしい見立ては明解で本書の大きな魅力になっている。
レビュー(9件)
源頼朝死去~承久の乱・伊賀氏の変の期間の政争を解説した新書の中では、現時点で最高傑作だと思う。著者細川さんのこれまでの研究の成果と分析力を遺憾なく発揮した良著。梶原景時排斥・阿野全成殺害事件・比企の乱・源頼家暗殺・和田合戦等、それぞれの事件のもう少し深い真相を知りたい・・・という要望に私のような歴史の素人が読んでも理解しやすいように分かりやすく書かれている。細川さんの「歴史を楽しんでほしい」というスタンスを感じ、感謝したい。時間が確保できれば著者の「宝治合戦」を読む予定。今後も細川さんには鎌倉時代の特に政争に関する著作を出し続けてほしい。大変参考になる書籍です。
武士とはの定義がいい。曰く「血縁及び私的主従関係を根幹とする戦闘組織である武士団の構成員たる戦闘員」と。戦闘員が梶原景時、比企能員と滅ぼして、自らの権益が拡大することを覚えた。鎌倉殿を中心とした体制での内訌の原因であり、北条時政ー義時ー泰時と3代に亘る時間の中で完成形になる。本書は過程を読み解いた1冊。中で権門体制論の立場に近いことを示し、故に承久の乱に至る中に、後鳥羽院の存在が影響していることを説く。確かに「鎌倉殿」という体制の維持には官位が必要。細川らしい見立ては明解で本書の大きな魅力になっている。