医学のあゆみ 新規がん免疫療法としてのT-cell engagerの進歩と可能性 290巻6,7号[雑誌]
・抗PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害薬(ICI)によりがん患者の予後は飛躍的に改善したが、すべての患者に効果があるわけではなく、新たな治療法の開発が求められてきた。
・T-cell engagerは、ICIとは異なる機序でT細胞を活性化してがん細胞を攻撃する新たな免疫療法であり、注目と期待を集めている。一方で、サイトカイン放出症候群や免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)など、従来の薬物療法やICIにはなかった特徴的な副作用が認められている。
・本特集では、T-cell engagerの治療開発の現状、副作用管理、今後の方向性について解説する。
■新規がん免疫療法としてのT-cell engagerの進歩と可能性
・はじめに
・T-cell engagerの作用機序および耐性機序
〔key word〕T-cell engager、腫瘍免疫、CD8+T細胞、耐性機序
・造血器腫瘍(白血病・悪性リンパ腫)に対するT-cell engagerの位置づけ
〔key word〕悪性リンパ腫、急性リンパ性白血病、二重特異性抗体(BsAb)
・多発性骨髄腫治療における二重特異性抗体
〔key word〕多発性骨髄腫(MM)、二重特異性抗体(bispecific antibody)、TCE(T-cell engager)、B細胞成熟抗原(BCMA)、GPRC5D(G-protein-coupled receptor class 5 member D)
・肺がん(特に小細胞肺がん)におけるT-cell engagerの可能性
〔key word〕小細胞肺がん(SCLC)、T-cell engager、tarlatamab
・固形腫瘍におけるT-cell engagerの開発状況
〔key word〕二重特異抗体、T-cell engager、二重特異性T細胞誘導抗体(BiTE)
・T-cell engagerに特徴的な副作用および毒性マネジメント
〔key word〕二重特異性抗体(BsAb)、CAR-T療法、サイトカイン放出症候群(CRS)、免疫エフェクター細胞関連脳症症候群(ICANS)、tocilizumab
・次世代T-cell engagerの可能性および開発の方向性
〔key word〕T-cell engager、二重特異性抗体、三重特異性抗体、がん免疫療法
●TOPICS 免疫学
・RelA変異によるインターフェロノパチー
●TOPICS 生化学・分子生物学
・月面重力下におけるマウス下肢骨格筋の質的変化と量的変化
●連載 臨床医のための微生物学講座(20)
・リステリア菌とリステリア症
〔key word〕リステリア、細胞内寄生菌、細胞性免疫不全、分子疫学、全ゲノムシーケンシング(WGS)
●連載 緩和医療のアップデート(15)
・がん患者における泌尿器症状の緩和ケア:エビデンスアップデート
〔key word〕泌尿器科症状、緩和ケア、肉眼的血尿、下部尿路症状、上部尿路閉塞
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(7)
・自己認識機構の解明と機能的理解 腸内細菌を自己として認識するγδT17細胞による宿主ー腸内細菌共生関係構築
〔key word〕γδT17細胞、Vγ6+γδT17細胞、腸内細菌、小腸パイエル板、実験的脳脊髄炎
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(21)
・死因究明の実践4
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
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