著者の故郷である島根県浜田市に熱田神社が建てられた経緯を想像して描かれたSF小説。聞くところによると、愛知県の熱田神宮と同じ名前の神社が島根県にあるのは、奈良時代に兵士として名古屋から浜田に移り住んだ人々が、そのまま定住することになったためとのこと。本書では、この伝承を基に空想を膨らませ、地元の天然記念物である黄長石霞石玄武岩の魅力を織り交ぜつつ、ふるさとを碧い鳶が舞う幻想的で神秘的な世界に捉え直している。四人の主人公との、未来における月面、西暦764年夏の日本、そして現代の浜田市熱田町を股にかけた時間旅行が、熱田神社建立の謎を浮き彫りにする物語。
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