妊娠することはできても生児を得られない「不育症」。流産や死産、新生児死亡などを2回以上繰り返すと不育症の疑いがあるといわれています。本書は、不育症診療の第一人者である著者が毎月開催している患者さん向け説明会“不育症学級”を書籍化したもの。の初版から5年ぶりとなる改訂版では、不育症の基礎知識に加えて、最先端の検査・治療や厚生労働省による不育症研究の成果など、新たな知見をわかりやすく解説しています。
はじめに
改訂版のまえがき
・流産とは
・染色体異常と自然淘汰
・生化学的妊娠(化学流産)
・年齢と流産率
【ひとやすみ】
真実を知り、諸行無常を知る
・35歳女性の反復流産、習慣流産の頻度
・厚生労働省不育症研究班
-反復・習慣流産(いわゆる「不育症」)の相談対応マニュアル
・厚生労働省不育症研究班提言ー不育症の定義ー
・厚生労働省不育症研究班提言ー不育症の頻度ー
・既往流産回数と次回妊娠成功率
・偶発的流産を繰り返す確率
・不育症のリスク因子
・不育症の治療成績
【ひとやすみ】
不育症検査が全て異常なしの場合、原因不明不育症と考えるべきか、
不育症ではないと考えるべきか
・不育症一次スクリーニング 厚生労働省研究班提言
・不育症選択的検査 厚生労働省研究班提言
【ひとやすみ】
「どうせ検査をしてもアスピリンかヘパリンでしょ」という意見に対して
・高プロラクチン血症
・黄体機能不全と不育症
・甲状腺疾患と不育症
・糖尿病と不育症
・子宮形態異常と不育症
-正常子宮、弓状子宮、中隔子宮、双角子宮
・中隔子宮以外の子宮奇形 厚生労働省不育症研究班報告
・子宮奇形の治療
・子宮鏡下中隔切除術
・開腹子宮形成術
【ひとやすみ】
不育症的宗教観
・夫婦染色体異常と不育症
・相互転座
-相互転座の配偶子の組み合わせ
・ロバートソン転座
-ロバートソン転座の配偶子の組み合わせ
・着床前診断の手順
・染色体異常をもつ不育症患者の本当の流産率は?
・染色体転座をもつ不育症患者に着床前診断を行うべきか
【ひとやすみ】
免疫とは
・抗リン脂質抗体
・血液凝固異常と不育症
・血液凝固異常の存在を疑うべき状況
・キニノーゲンを認識する抗PE抗体の発見
・抗PE抗体陽性不育症患者の妊娠成功率
【ひとやすみ】
抗PE抗体はなぜ流産を起こすのか、ヘパリンはなぜ有効なのか
・第XII因子活性低下 (<60%)
・抗第XII因子抗体の発見
・抗第XII因子抗体 (ウエスタンブロット法)
・カリクレインーキニン系の破綻と不育症
・妊娠マウスの胎盤病理所見
・胎盤のアポトーシス(細胞死)
・プロテインS欠乏症、プロテインC欠乏症
・プロテインS欠乏症と深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症
【ひとやすみ】
血液凝固
・血液凝固異常による不育症の治療
・低用量アスピリン療法
-低用量アスピリン療法の副作用
・低用量アスピリン療法前後の血小板凝集能
【ひとやすみ】
アスピリン
・ヘパリン療法
【ひとやすみ】
ヘパリン
・同種免疫異常と不育症
・夫リンパ球免疫療法の治療成績
・その他の免疫療法
【ひとやすみ】
信頼性の高い情報はどのようにしたら見分けられるのか
・着床障害
・アメリカでの着床障害における学会の対立
・抗リン脂質抗体陽性者と陰性者における体外受精の状況
・体外受精反復不成功症例 妊娠、生化学的妊娠歴なし(n=14)
・不育症リスクファクターの陽性頻度
・抗リン脂質抗体と抗核抗体が陽性の体外受精着床障害患者に対する
ヘパリンとアスピリン療法の偽薬を用いた無作為、二重盲検法による研究
【ひとやすみ】
EBMに基づかない不育症対策
・杉ウイメンズクリニックの不育症スクリーニング検査(2014年4月現在)
・当院の抗リン脂質抗体検査
・採血後血漿処理がdRVVT値に与える影響
・dRVVTデータ比較(n=68)
・当院で行っているその他の血液凝固系検査
・血小板凝集能(レーザー散乱粒子計測法)
・内分泌、免疫系検査
・超音波検査
【ひとやすみ】
ストレスと不育症
おわりに
・ヘパリン自己注射の注意事項
・自己注射の方法
・ヘパリン自己注射のQ&A
索引
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