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亡き友の家を守る物書き、綿貫征四郎。姿を消した忠犬ゴローを探すため、鈴鹿の山中へ旅に出た彼は、道道で印象深い邂逅を経験する。河童の少年。秋の花実。異郷から来た老女。天狗。お産で命を落とした若妻。荘厳な滝。赤竜の化身。宿を営むイワナの夫婦。人間と精たちとがともに暮らす清澄な山で、果たして再びゴローに会えるのか。『家守綺譚』の主人公による、ささやかで豊饒な冒険譚。
亡き友の家を守る物書き、綿貫征四郎。姿を消した忠犬ゴローを探すため、鈴鹿の山中へ旅に出た彼は、道道で印象深い邂逅を経験する。河童の少年。秋の花実。異郷から来た老女。天狗。お産で命を落とした若妻。荘厳な滝。赤竜の化身。宿を営むイワナの夫婦。人間と精たちとがともに暮らす清澄な山で、果たして再びゴローに会えるのか。『家守綺譚』の主人公による、ささやかで豊饒な冒険譚。
レビュー(73件)
家守綺譚の大ファンだったので、続編を読みたくて購入しました。梨木香歩さんの世界観、大好きです。
芳醇な世界
前作の「家守奇譚」を読んだときに、夏目漱石の「夢十夜の世界だ」と思った。 京都が舞台で土地勘もあるので一気に引き込まれた。続編ということでまたあの世界が楽しめる、と嬉しかった。人間と、植物と、動物と、人でないものの境界が ほんの少し混ざり合っていて、何とも不思議で豊かな日常。主人公がまた「つい気にする」人のいい方で、ほっこりする。優しい人です。