年齢も生きてきた時代も状況も全く異なる、4人の自殺した幽霊。「自殺志願者100人の命を救え」と神に命令される。7週間のうちに目標を達成できれば天国に行けると言われ、4人で協力して自殺の危機が迫っている人に、あの手この手で自殺を思いとどまらせようとする。人や植物などは通り抜けられるのに、締まったドアや壁などは抜けられないという状況に不思議さはあるものの、その必死さには応援したくなる。命を救いながら、実は彼ら自身の心が救われていた。エピローグを見て、なるほど、こう、決着がついたのか、とホットすると共に、ほほえましく思えた。,版元が品切れで困ってました。本屋を回って探すのは大変です。でも迅速に納品され大助かりです、ありがとうございました。,本書の厚みに恐れをなして暫く積読だったが、読み始めたら4日で読了。我ながら良いペース。主人公・裕一のフリークライミング描写から始まる物語は、各人の複雑な思いを織り交ぜて進行する。4人の自殺をした幽霊が「神」の言付けにより現世の自殺企図者を救助していくのだが、4人それぞれの死の経緯をなぞる暴露療法で、死者も生者も救われていく。100人目の救助対象者が、裕一が救うべき相手であることは物語上必然だろう。そして救助場面で裕一が語りかける言葉に涙が溢れてきた。,最近読んだ本のなかではかなり上位の面白さでした。移動中にちょこちょこも読めますし、時間があれば一気にもよめます。まったく異なる人生を送った人たちが、一つの目標にむけて協力するなか、それぞれの過去も明らかになり、自殺することによる他人への影響、ラストちょっと前で少しだれる部分もありましたが、ラストまで楽しめます。,今までと少し違った視点があることに気が付きました。いつか子供にも読ませたいです。是非読んでみてください。
レビュー(406件)
命を救い、心が救われる
年齢も生きてきた時代も状況も全く異なる、4人の自殺した幽霊。「自殺志願者100人の命を救え」と神に命令される。7週間のうちに目標を達成できれば天国に行けると言われ、4人で協力して自殺の危機が迫っている人に、あの手この手で自殺を思いとどまらせようとする。人や植物などは通り抜けられるのに、締まったドアや壁などは抜けられないという状況に不思議さはあるものの、その必死さには応援したくなる。命を救いながら、実は彼ら自身の心が救われていた。エピローグを見て、なるほど、こう、決着がついたのか、とホットすると共に、ほほえましく思えた。
納品が早い!
版元が品切れで困ってました。本屋を回って探すのは大変です。でも迅速に納品され大助かりです、ありがとうございました。
幽霊人命救助隊
本書の厚みに恐れをなして暫く積読だったが、読み始めたら4日で読了。我ながら良いペース。主人公・裕一のフリークライミング描写から始まる物語は、各人の複雑な思いを織り交ぜて進行する。4人の自殺をした幽霊が「神」の言付けにより現世の自殺企図者を救助していくのだが、4人それぞれの死の経緯をなぞる暴露療法で、死者も生者も救われていく。100人目の救助対象者が、裕一が救うべき相手であることは物語上必然だろう。そして救助場面で裕一が語りかける言葉に涙が溢れてきた。
最近読んだ本のなかではかなり上位の面白さでした。移動中にちょこちょこも読めますし、時間があれば一気にもよめます。まったく異なる人生を送った人たちが、一つの目標にむけて協力するなか、それぞれの過去も明らかになり、自殺することによる他人への影響、ラストちょっと前で少しだれる部分もありましたが、ラストまで楽しめます。
お勧め!
今までと少し違った視点があることに気が付きました。いつか子供にも読ませたいです。是非読んでみてください。