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堂野崇文は痴漢と間違われて逮捕されるが、冤罪を訴え最高裁まで争ったため、実刑判決を受けてしまう。入れられた雑居房は、喜多川圭や芝、柿崎、三橋といった殺人や詐欺を犯した癖のある男たちと一緒で、堂野にはとうてい馴染めなかった。そんな中、「自分も冤罪だ」という三橋に堂野は心を開くようになるが…。 「ダ・ヴィンチ」誌上でBL界の芥川賞作と謳われた、木原音瀬(このはら・なりせ)の不朽の名作が、ついに一般文庫に! 「本作は、愛によって人間が変化していくさま、真実の愛を知った人間が周囲の人間に影響を与えていくさまを、高い密度で表現している。」 ー三浦しをん氏(解説より) 『箱の中』全編と、続篇の『檻の外』の表題作を一冊にまとめた、「箱/檻」の決定版! 堂野崇文は痴漢と間違われて逮捕されるが、冤罪を訴え最高裁まで争ったため、実刑判決を受けてしまう。入れられた雑居房は、喜多川圭や芝、柿崎、三橋といった殺人や詐欺を犯したという癖のある男たちと一緒で、堂野にはとうてい馴染めなかった。「自分も冤罪だ」という三橋に堂野は心を開くようになるが、あっけなく裏切られる。ふたたびふさぎ込んでしまった堂野。母親に請われるまま殺人犯として服役する喜多川が堂野に与えた優しさは、生まれて初めて喜多川に芽生えた「愛情」だった。
レビュー(181件)
まぁまぁ!
こちらの著者の本を購入するのは初めてでしたが、本の内容と皆様のレビューを参考に購入する事になりました。BLの本を購入するのは初めてでしたが、期待した程、あまり面白くありませんでした。こちらの著者の他の本を購入する事はもう無いでしょう。私には合わないなぁ!
とても読み応えがありました。これから希望が持てるお話になっていましたが、最後の下りをもう少し長く読みたかったです。ちょっと消化不良。その後も読みたいです。
BL界の芥川賞という謳い文句に買いましたが、よかったです。『箱の中』だけでなく、『檻の外』を読まないと、この素晴らしさがやはり半減です。 喜多川の一途でまっすぐな気持ちに泣きました。 でも一途すぎて、ちょっと発想が怖いところも。。。 とにかく、このBL小説を文庫で出した講談社さんに感謝です!! でも欲を言えば、『なつやすみ』を入れてほしかったです。解説にもありましたが、これを読まないとだめです!!
表紙買い
ノベルズ版も持っているのですが表紙が自分の持つ二人のイメージに余りに近く思わずポチりました。 こちらの文庫版では作者のあとがきはありませんが三浦しをんさんがアツい解説を寄せて下さってます。で、しをんさんもふれておられますが『なつやすみ』は収録されていません。『箱の中』『脆弱な詐欺師』『檻の外』の3作品です。小説としてはこの終わりで良いのでしょうが喜多川の生き様には『なつやすみ』は必読です。一気に本書を読んだ後、喜多川と云う男の人生を読み切りたくノベルズ版『檻の外』を引っ張り出しました。 ノベルズ版の草間さんのイラストも大好きですが、非さんの描いたあまりに普通の男の堂野とどこか幼さが残る喜多川の関係性が一目で判るこの表紙を読後しみじみと眺めてしまいました。