歴史の陰に隠れて見えない壮・中年期の孟子の生きた姿をとらえようとつっこんでいくと,必ずぶつかるの楊・墨に対する闘争であり,彼の樹立した儒家の新学説もすべてといってよいほど,対楊・墨闘争の中から形成されたものである。この実相は,ほぼ間違いないと思う。生きた孟子の生涯の姿は,やはり熱い血潮が体内をめぐり,切れば鮮血のほとばしるような闘う思想家のそれではなかったろうか。
目次(内容と構成)
まえがき
序章ーー孔子の死
1 孟子その人、その時代
おいたち
若き日の修学
自己学説の形成期
王道講説者として
戦国の世に生きて
最晩年
2 孟子の思想活動とその背景
『孟子』という書物
楊・墨の言、天下に満つ
「心術の学」
儒家学説の新構築
3 孟子の主要思想
社会観(1)--職分にもとづく社会構成観
社会観(2)--仁義にもとづく社会紐帯観
人間観(1)--人間の本性は善である
人間観(2)--性と命と修養
政治思想(1)--王道政治とは何か
政治思想(2)--革命論
終章ーー『孟子』の命運
あとがき
参考文献
年表
さくいん
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