滞日十年、自身も義太夫をまなぶフランス人批評家の、体験的「文楽」エッセイ。「見せる」西洋に対して「聞きどころ」の日本における「声」についての考察から、視覚と聴覚のバランスを目指す文化の美意識を探る。バタイユ、ギュヨタなど著者が専攻する作家を援用しつつ、日本的主体を論じてはバルトやパンゲに連なっていく批評には大きな魅力があり、これまでの文楽の見方を一新させる。多くの創見とエスプリにみちた身体芸術論にして芸術人類学。
碑文に代えて、まずは簡潔に
島の住人たち
血みどろのものたち
穴のあるものたち
介在するものたち
訳者あとがき
参照文献
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