これは自衛隊を戦わせる準備だったのか?
日本の安全保障政策が根本的に転換されようとしている今、その契機となったPSI(アメリカ主導の大量破壊兵器拡散への対抗枠組)への参加過程と、そこでの自衛隊の活動の実態を初めて明らかにする、改憲論議にあたり必読の重要文献。
▼安全保障政策の根本的転換を決定づけた「PSI 参加」の実態を初めて明かす。
▼多数の一次史資料から、冷戦後の安全保障政策の再整理を試みる野心作。
国際情勢の激変によって、岐路に立つ日本の安全保障。安保関連法成立のはるか以前に根本的な政策転換を規定したにもかかわらず、その実態がほとんど知られていない「PSI(拡散に対する安全保障構想)」への参加と、そこでの自衛隊の活動に関する実証分析により、安保政策をめぐる議論に重要な視点を提供する。
改憲が論議される今、必読の重要文献。
はじめに
第一章 「拡散対抗(PSI)」と自衛隊
一 「軍」としての自衛隊とその「軍事力」
二 PSIの双面神的(Janus-faced)性格
三 先行研究について
四 分析の手法と史資料
五 分析の視座と構成
第二章 二つの政策アプローチ
一 「武力の行使」と「武器の使用」
二 同盟深化アプローチ
三 国際貢献アプローチ
四 小括ーーPSIは「武力の行使」か、「武器の使用」か
第三章 PSIへの「参加」決定過程
一 PSI構想への参加を決定
二 決定したのは誰か
三 小括ーー「参加」ありきの政治決定
第四章 多国間交渉とPSIの形成過程
一 外務省による検討
二 防衛庁の懸念
三 外務省の「基本的立場」と「対処方針」
四 スペイン会合とPSIの形成
五 小括ーー日本政府の認識と狙い
第五章 PSIの発展過程ーー「法執行」への「軍事力」の使用
一 ブリスベン会合とオペレーション作業部会
二 PSI合同阻止訓練への参加をめぐって
三 パリ会合と「SIP(阻止原則宣言)」
四 小括ーー「法執行」という安全保障政策
第六章 PSIがもたらしたもの
一 自衛隊によるPSI海上阻止活動
二 他国軍への情報提供活動
三 自衛隊の多国間共同訓練
四 小括ーー安全保障政策史における一つの分岐
終章 PSIと日本の安全保障政策
一 安全保障政策の法的整合性について
二 PSI参加過程の諸相
三 PSIと多国間安全保障協力
四 同時代史としての一考察
謝辞
未公刊資料・参考文献リスト
索引
レビュー(0件)