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*第1位『このミステリーがすごい! 2021年版』国内編 *第1位〈週刊文春〉2020ミステリーベスト10 国内部門 *第1位〈ハヤカワ・ミステリマガジン〉ミステリが読みたい! 国内篇 年末ミステリランキング3冠 2020年のミステリ界を席巻! たった一年の高校生活の夏休み、 少年少女が二つの殺人事件に巻き込まれるーー。 レジェンドが贈る本格ミステリ、待望の文庫化 昭和24年、ミステリ作家を目指している風早勝利は、名古屋市内の新制高校3年生になった。学制改革による、たった1年だけの男女共学の高校生活。そんな中、勝利たち推理小説研究会は、映画研究会と合同で一泊旅行を計画する。顧問と男女生徒5名で湯谷温泉へ、中止となった修学旅行代わりの旅だったーー。そこで巻き込まれた密室殺人。さらに夏休み最後の夜に、首切り殺人にも巻き込まれる! 二つの不可解な事件に遭遇した少年少女は果たして……。レジェンドが贈る、年末ミステリベスト3冠の傑作が、ついに文庫化。
レビュー(20件)
辻先生作品のテンポよい進行が気に入り、このシリーズを制覇したくなりました。目の前に昭和の世界がよみがえります。
終戦直後の青春小説としてはオススメ
辻真先さんの小説は昔よく読んでいたのと、この小説が「このミステリーがすごい」の1位だったこともあって、文庫化を待って購入しました。前作と言われる「深夜の博覧会」は舞台装置に凝り過ぎた感があって微妙でしたが、本作はそこまで凝ってはいなかった。でも、最初の殺人で犯人がわかってしまったのが(犯人の行動が不自然すぎて)、ミステリーとしては微妙と感じてしまいました。ただし、戦後の旧制中学と高校制度の間を生きた世代の青春小説としては面白い。作者自身がこの世代だからでしょうか、リアルな印象でした。