米国社会は、9.11を起点に深刻なイスラモフォビア(イスラム恐怖症)に見舞われ、ムスリムへの敵視や差別感情も生まれた。州によってはイスラーム法の人権軽視から反シャリーア法制定の議論も起こる。大統領選では、全米人口の1%程度にすぎない彼らに対して、政治的な配慮は徐々に失われていく。そんな中、イスラーム社会やムスリムはいかに変容していったのか。政策課題や、外交の観点から包括的にその内実を探っていく。
はしがき
第1章 米国ムスリム社会の全体像
1 米国ムスリムの人口
2 米国ムスリムの多様性
3 米国ムスリムの歴史的背景
4 米国ムスリム研究の概観
第2章 政治的主体としての米国ムスリム
1 米国ムスリムの政治参加
2 米国ムスリムの市民社会組織
3 米国ムスリムの政治志向
4 イスラーム的制約の克服
5 リベラルなイスラーム
第3章 イスラモフォビアと米国政治
1 米国におけるイスラモフォビア
2 オバマとイスラモフォビア
3 反シャリーア法制定運動
第4章 米国の中東・イスラーム地域政策と米国ムスリム
1 米国とイスラーム世界
2 中東・イスラーム地域政策の展開
3 オバマ政権とイスラーム世界
4 米国ムスリムの位置づけ
第5章 大統領選挙と米国ムスリムの政治的関与
1 二〇〇〇年大統領選挙ーーブッシュ対ゴア
2 二〇〇四年大統領選挙ーーブッシュ対ケリー
3 二〇〇八年大統領選挙ーーオバマ対マケイン
4 二〇一二年大統領選挙ーーオバマ対ロムニー
5 二〇一六年大統領選挙ーートランプ対クリントン
第6章 米国ムスリム社会の変容
1 トランプ政権とイスラモフォビア
2 二〇二〇年大統領選挙ーーバイデン対トランプ
3 米国ムスリム社会にみる「凝集」と「拡散」
補 遺 ガザ紛争とイスラモフォビアーー二〇二四年大統領選挙への影響
あとがき
初出一覧
参考文献
事項索引
人名索引
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