ナチによるオーストリア併合後のウィーンでの出来事と雰囲気を活写した表題作をはじめ、1906〜39年の間に書かれた短編小説・紀行・文芸評論を集め、20世紀オーストリア文学の旗手・ペルッツの多彩な創作活動の全貌を余すところなく伝えるアンソロジー。未刊・未発表作を含むこれらの作品群は、戦争に明け暮れた20世紀前半の生々しい証言であるとともに、西欧近代文化史の貴重な記録でもある。〔文学・文化史〕
I 短 編 一
一 自由な鳥
二 ウィーン五月の夜
II 短 編 二
一 みじめな道化役!
二 軍曹シュラーメク
三 ロレンツォ・バルディ氏の死
四 レオナルドの弟──ある対話
五 「国のために最善を尽くし」
六 月を狩る
III 紀 行
一 ウクライナのスケッチ
二 世界で二番目に物価の高い町
三 南東部のスケッチ
四 カルタゴ
五 村の建国記念日
六 カイルアーンのファンタジーア
七 アラブのカフェ
八 最後の十字軍
IV 文芸時評
一 インド
二 西暦一七五〇年前後
三 グスタウ・ウィード
四 シュニッツラー
五 フランク・ティース『悪魔』、パウル・マトザック『黒魔術師』
六 ショーウィンドーのなかの論戦
七 無残ナルカナ、征服サレシ者ハ
八 ソーントン・ワイルダー『サン・ルイ・レイの橋』
九 哀 悼
編者あとがき
編集後記
訳者あとがき
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