「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という俳句が公民館月報で掲載を拒否された事件をきっかけに、公民館のあり方が問われた。表現の自由問題から射程を広げ、「大人の学びの大切さ」に立脚し、古くて新しい「学びの公共空間」のあり方について検証する。戦前?戦後の公民館の歴史をふまえ、世界的潮流の中で最先端の活動に取り組む事例も紹介。
序 章 「学びの公共空間」としての公民館
はじめに
1 地域にねざす社会教育施設
2 社会教育の組織化
3 学習権の保障
4 本書の課題と構成
第1部 九条俳句訴訟と学習権の思想ーー「社会教育の自由」を問う
第1章 社会教育施設における「学習の自由,表現の自由」
1 戦後教育改革と社会教育施設の設置
2 公民館,図書館,博物館における「学習の自由,表現の自由」
第2章 九条俳句訴訟が問いかける「大人の学習権」
1 「九条俳句不掲載」問題とは
2 「大人の学習権」と「表現の自由」の架橋
〈コラム〉旭川学テ訴訟最高裁判決(一九七六年五月二一日)
第3章 九条俳句訴訟判決から公民館のあり方を考える
1 公民館の「公平性・中立性」と学習者の「学習の自由,表現の自由」
2 公民館における学習権の保障
〈コラム〉社会教育主事
第2部 「学びの公共空間」がコミュニティを創るーー戦後公民館のあゆみ
第4章 公民館の設置と普及
1 社会教育の体系と施設論
〈コラム〉自由大学運動
2 戦後復興と公民館建設
第5章 地域にねざす「学びの公共空間」の形成
1 都市化と新しい公民館像の探求
2 市民が創る「学びの公共空間」
第6章 「学びの公共空間」の再構築
1 「生涯学習体系への移行」と社会教育の公共性
〈コラム〉社会教育施設と指定管理者制度
2 共に生きる社会づくりと「学びの公共空間」の再構築
第3部 現代的課題に関する学習ーー主権者としての学びを育む
第7章 デモクラシーを育む
1 民主主義と社会教育
2 学習内容編成と公共性の視点
第8章 憲法・平和・人権学習の展開
1 人権・平和学習の模索
2 人権教育・平和学習の国際的潮流と実践
第9章 地域課題解決・地域づくり学習から広がる地平
1 地域課題の解決というアプローチ
2 持続可能な社会にむけて
終 章 グローバル時代の「学びの公共空間」をひらく
1 「対話的空間」の現代的意義
2 CLCとしての国際的発信
むすび グローバル時代の民主主義とリテラシー
あとがき
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