前二世紀から後一世紀にかけて、モンゴル高原を中心に強勢を誇った騎馬遊牧民・匈奴と、秦漢帝国とが、中国北辺や西域を舞台に激しい攻防を繰り返したことは中島敦「李陵」、井上靖「異域の人」などの文学作品や、王昭君の故事などによってよく知られている。本書では、この北アジア史上最初に登場した騎馬遊牧民の勃興から分裂・衰退までをたどるとともに、考古学的知見をもとにその社会・文化を紹介し、古代遊牧民の実態を解き明かす。さらに匈奴の歴史を通じてユーラシア内陸部の遊牧民が東西の歴史に及ぼした影響をも考察する。一九九六年の刊行以来、地道に版を重ねてきたロングセラーの新訂版。
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