18世紀啓蒙時代ーーグロティウス、プーフェンドルフの著作の仏訳によって後世に名を残した思想家ジャン・バルベラック(Jean Barbeyrac, 1674-1744)。彼はただ思想を媒介しただけではない。教会の「抑圧されたキリスト教的人間像」に真っ向から対峙し、人間理性の自由と自己の肯定を謳ったその独自の思想は、プーフェンドルフの著書に付した長い序文『道徳哲学史』に見られ、後世のスコットランド学派につながる。紹介者としての一面のみで捉えられこれまで表舞台に現れてこなかった彼の思想を、キリスト教思想の観点から浮き彫りにする未知の試み。
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