- 10
- 4.0
第一作「天使はうまく踊れない」刊行 から32年。 ついに、シリーズ完結! わたしにとって『最果てに訣す』を書い ているあいだの時間は、特別に光っていま した。 すこしでも、その光を文章にとどめてい られたらよいのですが。 --「あとがき」より 忍の肖像画を描きはじめることができず、 クロッキーばかり重ねる亮介。全てを拒み 妖の者を狩り続ける諒。忍の選択に従う覚 悟を決めた冴子。冷静な指揮官であろうと する十九郎。崩れそうな仲間を気づかう希 沙良。零れ落ちる神の命を、人間の掌でと どめることなど叶うべくもなく、斎伽忍を この世界に繋ぎ止める方法はもうないのか ……。ついに雷将勝呂との戦いの火蓋が切 られる。《ハイスクール・オーラバスター》 シリーズここに堂々完結! 目次 シリーズ紹介&登場人物 祝祭の序曲 序 章 掌のなかの謎 第一章 塩の柱 第二章 偏在と無 第三章 神を撃つ 第四章 最果てに訣す 終 章 新世界より あとがき
レビュー(10件)
ハイスクールオーラバスターシリーズ完結
ハイスクールオーラバスターシリーズの最新刊(最終巻?)であった。最終決戦があり結末が読める。最終決戦に向かって力を付けたりして盛り上げてきたような気もしないではないが、そこらへんはスルーで完結という感触でした。シリーズの刊行が滞りだしたころから物語としての求心力はもう失われてしまったなという印象もある。このシリーズを知っているひとや、この作家がどう物語を終わらせるのかに興味があるひとは読んでみるといいかもしれない。
すごく不満な終わり方とか、そういうことではありません。 ただ、まあ、発売が間延びしてきたころから作者さんの息切れは非常に感じていました。 何とか完結してくれたので全部読み、そして読み終わったので早速全部売り払おうと思う程度。 シリーズ前半は大変面白かったのですがね。
登場人物より年下の頃から読んできて、完結を見届けることができたのは感無量。 伽羅王と九那妃の結末は少し駆け足感が否めず残念ですが、全ての登場人物が落着すべきところに落ち着いたのかなと思います。 短編集も読みましたが、あれとは別でスピンオフ的なお話を読んでみたいような、もうこれで終わりにしたいような。 ありがとうございました!
20年振りに読みました。巻頭にこれまでのあらすじがきちんと書いてくれてあるので、暫く読んでいない私でも概要が分かりました。 自分が年を取ってそう感じるのか、話の展開はそう盛り上がるものでもないと言うか、引き込まれるものでもなかったんですけど、若木さんが書かれるキャラと台詞は昔と変わらずとても良いです。私は希沙良くんが好きでしたが、随分とメンタルが成長していて驚きでした。 小、中学生時代、本当に夢中になって読んだシリーズでした。オーラバが好きだった人には感慨深いものがあると思います。ラストシーンを描いてくれたことに感謝したいです。
晴れ晴れとした寂しさ
読み終わって、さようなら私の思春期。と非常に虚しくなりました。登場人物が自分の息子でもおかしくないような歳になってしまって、私の感性が老いたのかもしれませんが。個人の感想ですが、なろう系も真っ青の無理矢理展開、設定のオンパレードに感じました。本当に大好きな作品で少女時代の心の支えだっただけに、こんなふうに終わるなら、もう何年か待っても丁寧に終わらせて欲しかった。打ち切りのジャンプ作品のような終わり方に感じました。でも待ったとしたら、登場人物が自分の孫の歳になりそうなので、終わって良かったんだと。自分に言い聞かせて。古いアルバムをそっと閉じました。まだ終わってない作品ありますが、オーラバ最終巻を持って、大好きな若木先生を卒業します。