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潜在患者は1000万人以上。 それは、「●●●」な疾患! (答えは本書に) アレルギーだと誤診、喘息だと過剰治療、気にしすぎだと放置……。 社会に誤解され、医療から無視されがちな“ナゾの病”がよく分かる! 近年、全世界的に患者数が急増している「化学物質過敏症」。 現在の患者数は約120万人で、潜在患者は1000万人以上とも言われています。 誰にでも発症の可能性があり、一度罹患すると日常生活や社会活動に著しく支障をきたすにもかかわらず、症状が多岐にわたるためアレルギーと誤診されたり、気にしすぎだと放置されたりしがちなのが実情です。 本書では、この疾患の臨床および研究に第一線で携わる医師が、医学的エビデンスに基づいた最新の知見や治療法を解説。 この“よく分からない疾患”の正しい理解、正しい受診、正しい解決へとつなげます! 【目次】 はじめに 第1章 誤診・過剰治療の現実 第2章 化学物質過敏症ってどんな疾患? 第3章 合併しやすいアレルギー以外の疾患 第4章 診断と対策 第5章 診療現場の現状と問題点 第6章 最新の研究事情とこれから おわりに 【著者プロフィール】 渡井健太郎(わたい けんたろう) 湘南鎌倉総合病院免疫・アレルギーセンター部長。医学博士。 2010年、熊本大学医学部卒業、順天堂大学大学院にて医学博士取得。 国立病院機構相模原病院アレルギー・呼吸器科に勤務後、アレルギー科医長を経て2022年より現職。 相模原病院臨床研究センター客員研究員を兼務。 日本アレルギー学会アレルギー専門医、日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医、日本内科学会総合内科専門医。
レビュー(6件)
しらなかったのわたしたち
素晴らしくて一気に読み上げました。今ここにある危機を痛烈に感じました。不登校、引きこもり、会社をすぐに辞める若者たち等・・・そしてあなたかも、またその親御さんたちにも是非読んでいただきたい稀有の良書です。集英社の英断にも敬意を表します。ありがとうございました。
化学物質過敏症の事が詳しく書いてあって化学物質過敏症だから何も出来ないと受け入れを拒否する医師たちにこそ読んでいただきたい内容でした。
沢山の方面からの配慮を切に必要とする問題
15年以上前、化学物質過敏症の方をテレビで拝見したことが、強烈に記憶に残っています。 もし、このテレビ出演の方とお会いすることがあったら、そのために例えば髪を洗うのに何を使うべきなのか、と当時考えた記憶もあります。 私に何が出来るか?という視点ですね。 私自身も2024年3月以降、美容院で使用の某柔軟剤がきっかけで、香害で困ってます。 自分の脳の中に何が起こっているかを客観的に学びたく、本書を購入しました。 アレルギーと誤診されたりするのが実情、という言葉も、気になりました。 以下は一個人の体験です。脱線がありますこと、お許しを…。 ★★ 2024年5月の中頃、自宅ベランダに、マスカットのような?柔軟剤の匂いが 薫風に乗って流れてきました。 今まで体験したことのない四肢末端(手首・足首から下全部)のしびれ及び、 殺虫剤をかけられた虫になったような感じが4,5日続きました。 ★ 日本の某柔軟剤の香料成分は、公開されている"だけ"で40種入っている。 その中の一つ、香料Aは元々、フローラル香を持つ化学物質で、 化粧品としての安全性は一応あるらしい。 一方、危険性は…嘔吐や、呼吸や腎臓の機能にも影響の可能性?も。 そういうものを、香りづけという目的のために使用しているみたい。 それが40種混ざったら、どんな結果になるのか、未知だし怖いです。 ★★ 第5章で、化学物質過敏症の方の切実な生活環境について少し書かれてます。 SNSで読んだり聞こえてくる話は、もっともっともっと厳しいものだという一言です。 車内で過ごす、車だって壊れることもある。 香害が、生活環境を無限に厳しくしている、と思います。