- 100
- 4.59
俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ! 極道と梨園。生い立ちも才能も違う若き二人の役者が、芸の道に青春を捧げていく。芸術選奨文部科学大臣賞、中央公論文芸賞をW受賞、作家生活20周年の節目を飾る芸道小説の金字塔。1964年元旦、長崎は老舗料亭「花丸」--侠客たちの怒号と悲鳴が飛び交うなかで、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の一門に生まれながらも、この世ならざる美貌は人々を巻き込み、喜久雄の人生を思わぬ域にまで連れ出していく。舞台は長崎から大阪、そしてオリンピック後の東京へ。日本の成長と歩を合わせるように、技をみがき、道を究めようともがく男たち。血族との深い絆と軋み、スキャンダルと栄光、幾重もの信頼と裏切り。舞台、映画、テレビと芸能界の転換期を駆け抜け、数多の歓喜と絶望を享受しながら、その頂点に登りつめた先に、何が見えるのか? 朝日新聞連載時から大きな反響を呼んだ、著者渾身の大作。
レビュー(100件)
映画を見にいったらこちらの作品紹介を見て、読みたくなりました。 読み始めたら引き込まれてしまい、先が気になって時間があれば読み進めてしまいます。
YouTubeで見た映画予告で原作を知り、気になって購入しました。 語り調の地の文を読んでいると、まるで舞台を見ているような、噺家さんのお話を聞かせてもらっているかのような気持ちでぐいぐいと惹き込まれ、あっという間に読み進めていました。これは是非映画も見てみたいです。
面白くて、引き込まれて、やめられなくなって一日で読んでしまいました。
語り調の書き方で、まるでドラマを見ているような感覚になります。描写は丁寧。かと言って難しいこともなく面白い本です。
お盆に一気読みしました。上下読み終えた夜は寝れませんでした。 大粒の涙を流したのも久しぶりで、この高揚感を自分なりに今も分析中です。 それぞれの登場人物の目でみてみたり、なんと自分自身がその場にお入り込んで 見ていたり、不思議な感覚です。語り口調の進行でスッと自分に戻りながらラストまで 来ました。感動という言葉では言い表せません。是非この世界にお誘いしたいです。