医学のあゆみ 巨大災害に備えるための災害医療ー発災前の備え,発災直後の体制,発災後中長期的健康課題の解決 292巻2号[雑誌]
・南海トラフ地震、首都直下地震、千島海溝・日本海溝周辺海溝型地震など、巨大災害の襲来が切迫している。南海トラフ地震を想定した試算では、死者は最大約32万人、経済損失は約220兆円に及ぶ。
・死者数および被災者数を大幅に減らすという防災の大きな目標の達成に、医療の関与は欠かせない。防災における行動変容に公衆衛生学的手法を適応できる可能性があり、また、発災後も中長期にわたり心身の健康が蝕まれつづけることが明らかとなるなど、あらゆるフェーズで医学・公衆衛生学が必要とされている。
・本特集では、防災において保健、医療、福祉が果たすべき役割と課題を明らかにする。
■巨大災害に備えるための災害医療ーー発災前の備え、発災直後の体制、発災後中長期的健康課題の解決
・はじめに
・医学・公衆衛生学と災害ーー全体像と災害関連死の防止
〔key word〕公衆衛生学、災害、災害関連死
・防災行動変容を目指したコミュニケーションに関する先進的な取り組み
〔key word〕防災コミュニケーション、災害予防、行動変容、介入
・保健・医療・福祉を全天候型にする誰一人取り残さない防災の5原則
〔key word〕誰一人取り残さない防災、全天候型の計画、社会的脆弱性、レジリエンス、インクルージョン・マネジメント
・災害のあらゆるフェーズで活躍する保健師
〔key word〕保健師、災害時保健活動、減災のための取り組み
・巨大災害に対するメンタルヘルスの備えーー東日本大震災、福島第一原子力発電所事故からの教訓
〔key word〕巨大災害、メンタルヘルス、東日本大震災、原子力発電所事故、DPAT(災害派遣精神医療チーム)
・大規模災害後の中長期的健康課題とその対策
〔key word〕災害、家族、妊産婦、子ども、健康
・災害医療における科学的エビデンス構築に向けた世界の取り組みと日本の貢献
〔key word〕災害医療、科学的エビデンス、災害・健康危機管理
・災害データバンクと災害医療情報の最前線
〔key word〕医療情報、PHR(個人健康記録)、データバンク、AI、災害医療
●TOPICS 医療行政
・国家施策としての「新規萌芽的トピック創生」の涵養
●TOPICS 脳神経外科
・急性期脳梗塞に対する血栓回収術の適応拡大の可能性
●連載 自己指向性免疫学の新展開ーー生体防御における自己認識の功罪(20)
・無菌的組織損傷による自然免疫活性化とその意義ーーショウジョウバエを用いた解析
〔key word〕無菌的損傷、自然免疫、外傷性脳損傷、ショウジョウバエ
●細胞を用いた再生医療の現状と今後の展望ーー臨床への展開(6)
・クローン病に対する瘻孔治療ーーアロフィセルを中心に
〔key word〕クローン病、瘻孔、幹細胞
●病院建築への誘いーー医療者と病院建築のかかわりを考える
・特別編ーバルセロナにおける歴史的病院建築の転用(前編)
●FORUM 戦争と医学・医療(8)
・日本医学会と医学医療倫理のあゆみーー日本医学会『未来への提言』によせて
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
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