本書は田邉友也氏がこれまで月刊誌『精神科看護』にて執筆した記事を修正・加筆のうえ,再構成したものです。構成は「第一部 地域でのNPO活動から見えてきた精神科医療の課題」「第二部 連続体(スペクトラム)としての現象を俯瞰的にとらえる視点」「第三部 トラウマインフォームドケアの実践」の三部構成となっています。
本書を通じて読者のみなさまにもっとも大切にしていただきたいのは,『やりかた』の前に理解しておくべき『考え方』です。そのためには,眼前の現象を多角的・連続的なものととらえ,あらゆるケアの基盤となるトラウマインフォームドケア(TIC)を標準装備することです。そしてトラウマインフォームドケアのエッセンスは次のとおりです。
1 ケアの受け手に中立的で,批判的でない言葉遣いをする。2 ケアの受け手の意見を尊重する。3 ケアの受け手の考えや要望を尊重して治療・看護の方法を決める。4 ケアの受け手の決定を尊重する。
本書を通じて,一緒に,閉塞感に満ちた「指示的・命令的・管理的」な精神科医療・看護からの脱却をはかりましょう。
第一部 地域でのNPO活動から見えてきた精神科医療の課題
1 「精神科医療を変える」と青二才は言った
2 補遺 2013年の記述をいま振り返って
第二部 連続体(スペクトラム)としての現象を俯瞰的にとらえる視点
1 臨床で起こる現象はスペクトラム(連続体)である
2 精神科薬物療法におけるミスケアを分析的に読み解く
3 精神科医療場面における睡眠と薬物療法
4 看護師と医師の協働のために
5 精度の高いアセスメントを可能にする連携と共有
第三部 トラウマインフォームドケアの実践
1 トラウマインフォームドケアは組織を変える
2 「目的の転移」とトラウマインフォームドケアの実践
3 ケアの拒否をトラウマインフォームドケアで解決する
4 ひきこもり支援におけるトラウマインフォームドケア
5 スタッフに対するトラウマインフォームドケアの方法
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