滋賀県大津市坂本に鎮座する日吉大社は、全国3800を数える日吉(日枝)神社の総本宮であり、毎年春に行われる山王祭で有名だ。本書は、この日吉大社の境外社の一つ「日吉御田(みた)神社」の当家(とうや)を仰せつかった筆者が、宮番としての一年の経験を通して、どのような形で神社の管理と祭事の運営が行われたのかを記録したもの。最大の目的は、こうしたしきたりを次世代へ継承すること。そのための基礎的な読本となることを目指した。理解を増すためにイラストや写真を豊富に用いている。
一地方の神社の記録のみならず、時代の変遷に対応しつつも神社管理の仕組みを残してきた知識と知恵をまとめた手引書となっている。
はじめに
第1章 日吉御田神社を取り巻く環境
1 日吉社の境外一〇八社
2 井神社と御田植
3 日吉御田神社の祭神
4 日吉御田神社の氏子の組
第2章 日吉御田神社の祭事ー宮番の引継ぎから正月まで
1 日吉御田神社の古記録から
2 宮番の引継ぎ
3 土用祭
4 御田植神事のこと
5 新嘗祭
6 日吉御田神社の正月準備
第3章 日吉御田神社の祭事ー正月行事から例祭まで
1 正月行事
2 節分会と祈年祭
3 例祭
4 季節の移り変わりと日吉御田神社の祭事
第4章 日吉御田神社の管理
1 神社と境内の概要
2 サカキ(榊)の管理
3 境内の清掃
4 神社の境内で考えてみたこと
第5章 神社と祭事を支える力
1 神社を支える仕組み
2 賢い伝統の継承と無謀な祭日の変更
第6章 日吉大社の神々とその構成
1 山王上七社と西本宮・東本宮の共存
2 境外社の五つの系統
3 「神々の氾濫」が意味すること
おわりに
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