安永天明期の京都画壇の中心人物であった円山応挙の作品は、当時のあらゆる階層の人々に愛好され、今なお高い人気を誇る。
応挙とはどのような画家なのか。そして、応挙の写生とは何なのか。
本書では、応挙の写生を〈速写の写生〉〈形似の写生〉〈生写の写生〉の三つに分類して論究することで、誰もが納得する絵画を描き続ける「職人」としての応挙の姿を浮かび上がらせる。
冷泉家二十五代当主である著者の、美術史研究者としての五十年にわたる日本近世絵画研究の集大成。
はじめに
第一部 江戸時代絵画史における応挙
第一章 江戸時代と絵画
第二章 安永天明期の京都画壇ーー伝統と革新
第二部 応挙の新しい写生の型
第三章 「花鳥諷詠」--はじめに
第四章 京派の絵画
第五章 雪松表現ーー新しい美の典型1
第六章 雪景表現ーー新しい美の典型2
第七章 鶴表現ーー新しい美の典型3
第八章 雁表現ーー新しい美の典型4
第九章 孔雀表現ーー新しい美の典型5
第十章 動的表現(鯉魚・瀑布・波濤・流水)--新しい美の典型6
第十一章 人物表現ーー新しい美の典型7
第十二章 応挙の写生図についてーー新出の「写生図貼交」屏風をめぐって
第三部 応挙の写生論
第十三章 「応挙の写生」
第十四章 円山四条派における装飾性ーー円山応挙を中心として
第十五章 応挙の写生画ーー「しかけ」表現をめぐって
結章 円山応挙論
初出一覧
あとがき
索引(作品名/人名)
レビュー(0件)