日本は働き盛りの人の自殺者の数が、先進国の中でも最も多い国です。そしてその理由の多くは経済的な理由ではないでしょうか。30年近くも経済成長せず、賃金がまったく上がらないこの国は、人間が将来の希望を持ってイキイキと生きるということが、もっともやりにくい国なのだと思います。しかし政府も政治も、その本丸に手をつけようとしませんし、この国で暮らす一人ひとりの市民も、そのことを変えようと本気になっていません。そのことが、今日もお金が原因で自ら命を絶つ人を産み続けています。この本は、お金というものに、人間が命を捨てるほどの重要な意味が本当にあるのか、ということを見つめ直すためのものです。お金の儲け方とか、資産運用の話ではありません。貨幣経済に暮らす現実とその息苦しさの狭間で、どのように思考を巡らせ、どのようなマインドセットを持てばいいのかを知るために、「お金より先に、まず人間がいた」という不動の事実を出発点に、お金とはいったいなんなのかという本質を探る旅です。
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