日米開戦から間もない戦況悪化の中、「十死零生」の覚悟の下に多くの若者を敵艦船へと激突させた航空特攻作戦。特攻隊員はどのように養成され、報道され、その死を国民はどう受け止めていたのか、初出撃から80年を機に、100人超が命を失った信州人の事例にみる。若者たちを航空隊パイロットへと誘う多様な養成コースを用意した陸海軍は、戦況悪化に伴い動員の色合いを強め、ついには航空隊を「決死隊」へと変貌させた。この経過を振り返りながら、最初の出撃部隊となり「戦果」を挙げた神風特別攻撃隊の華々しいほどの報道をはじめ、特攻死者の横顔を詳細に紹介する記事や、「特攻魂」に奮い立つ地域の様子を伝え続けた新聞紙面を基に、特攻隊が国民に与えた影響を検証する。また、特攻死した隊員らの生い立ちや、「その日」を迎えるまでを日記や文献資料などから再現し、遺書に残された勇ましい文面の裏に垣間見られる若者たちの素顔と揺れる思いにも迫る。
航空特攻隊ープロローグ
どのような人びとが航空特攻隊員となったのか
(陸軍航空特攻隊/神風特別攻撃隊)
航空特攻はどのように報道されたのか
(山桜隊・滝沢光雄/万朶隊と石腸隊/「人間爆弾」桜花と神雷部隊)
航空特攻は人びとにいかなる影響を与えたのか
(高まる特攻熱/激増する航空少年兵/特攻賛美と特攻批判)
特攻隊とは何だったのか
(特攻隊となる/遺書は語る)
特攻隊の記憶ーエピローグ
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