飛鳥・奈良時代の歌人・政治家。『万葉集』に多くの作品を残す。家持の父として有名だが、古来の名族大伴氏の中核で高級官人としての活躍はあまり知られていない。栄達の過程、藤原氏との確執、大宰府への下向、山上憶良との交友などを、歌とともに辿る。個人の内奥の心情を表出した歌の世界を切り開き、「文章の力」を信じた生涯を明らかにする。
はしがき/大宰帥になるまで(父祖と履歴/相聞歌と婚姻/吉野讃歌)/筑紫下向と亡妻(筑紫下向/妻の死/「凶問に報うる歌」/山上憶良「日本挽歌」前置漢文と詩/「日本挽歌」/巻五の表記について)/長屋王の変と旅人の苦悩(嘆老と懐古/酒を讃むる歌/「龍の馬」の贈答歌/日本琴の贈答)/集団詠の展開(「梅花の歌序」/「梅花の歌三十二首」/「員外故郷を思う歌」と「後に追和する梅の歌/「松浦河に遊ぶ」/吉田宜の書簡と和する歌/「憶良誠惶頓首謹啓」の歌」/帰京(「佐用姫歌群」と旅人餞別の歌/大宰府の人々との別れ/帰京と亡妻挽歌)/大納言大伴旅人とその死/おわりに/大伴氏略系図/皇室・藤原氏・橘氏略系図/略年譜
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