「2013年11月にウクライナ大統領ヴィクトル・ヤヌコーヴィチが欧州連合(EU)との連合協定の調印を断念した時、この決断が冷戦終結以降に世界が経験した最も深刻な国際危機の一つを引き起こすことになるとは誰にも想像できなかった」(本書「序文」より)
本書は、1991年のソビエト崩壊以降、ウクライナが維持してきた二つの主要パートナーであるEUとロシアとの関係推移を中心に、現在のウクライナが置かれている状況を理解するための手がかりを解説する。歴代大統領がEUやロシアに向けて採った政策とその反応、オレンジ革命やユーロマイダンといった国内の問題、クリミア併合やドンバス地方におけるロシアとの緊張状態など、ウクライナの外交政策に影響を与えた重要な段階を、世論調査・社会学的調査によるウクライナの声とともに描く。
序文
第一章 ウクライナの「欧州への回帰」
1 ウクライナの指導者による欧州の選択
1 レオニード・クラフチュク大統領下のウクライナと欧州の関係
2 クチマ大統領下のウクライナと欧州
3 オレンジ革命とヴィクトル・ユシチェンコ大統領の欧州計画
4 ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ大統領下のウクライナとEU
2 ウクライナの欧州統合ーー支障だらけの道のり
1 国内問題
2 欧州の躊躇
3 ウクライナ国民から見た欧州
1 EUに対するプラスのイメージ
2 EU加盟は全ウクライナ人の共通目標か?
第二章 ウクライナとロシアの関係
1 一九九一年以降の慢性化した緊張状態
1 ロシアが容認できないウクライナの独立
2 クリミア、セバストポリ、黒海艦隊
3 ウクライナの外交政策に関する方針
2 強い依存
1 経済的な結び付きの重み
2 少数派のロシア系住民の重み
3 ウクライナ社会におけるロシアに対する見方
--ユーロマイダン以前と以後
1 隣国ロシアに対する本当の好感
2 ロシアのイメージの不可避的な悪化
結び
用語解説
訳者あとがき
参考文献
索引(人名・その他)
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