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構造的解離理論が神経生物学モデルと融合し、さらに分かりやすく、使いやすい! 約30年のキャリアのトラウマエキスパート、ジェニーナ・フィッシャー博士の集大成、トラウマケアのバイブル! 本書は様々な志向のセラピストが知識を深められるだけでなく、年齢に関係なくトラウマの名残によって症状に苦しむクライアント自身が使うことができるように書かれています。希望を失い機能する能力を失ってしまった人たちや、自己破壊的な衝動から自殺、自傷、嗜癖、摂食障害に苦しむ人々へ効果的で尊厳のあるアプローチが提唱されています。またハイリスクの患者さんたちに向けても、本書が提唱するトラウマによる分離と区画化を視野に入れた神経生理学的解離モデルは、個人の安定化を促進し、施設の外での生活を可能にしてくれることでしょう。そればかりでなく一見トラウマを「克服」し、地位のある職業に就き、家族にも恵まれて豊かに暮らしているように傍からは見えても、人生の質を楽しむことができずに苦しんでいる人々に向けても希望のメッセージが発せられています。ここで紹介されている治療のパラダイムは特定の一つの診断に向けてのものではなく、すべてのトラウマのサバイバーに使えます。心的外傷後ストレス障害(PTSD)、トラウマ関連とされるADHD、双極性障害、境界性パーソナリティ、解離性障害、または精神衛生の専門家に一度も会ったことのない人にも適用できます。アメリカ、イギリスをはじめ世界各地で講演、講習を行っている著者が構造的解離理論をさらに発展させた神経生理学的なモデルによって、安全にそして深い癒しがもたらされることでしょう。 日本の読者の皆様へ 1 章:神経生物学的な名残としてのトラウマーー 断片化はどのように起こるのか 2 章:パーツを理解する、トラウマを理解する 3 章:クライアントとセラピストの役割の変化 4 章:「わたしたち」と向き合うために -- パーツたちに働きかける 5 章:パーツたちと仲良くなる -- 思いやりの種を蒔く 6 章:トラウマ的愛着の複雑さ 7 章:自殺願望、自己破壊、摂食障碍、嗜癖のパーツに働きかける 8 章:セラピーの難点 -- 解離性症状と障碍 9 章:過去を修復する -- 自分への抱擁 10章:失ったものを取り戻す -- 幼いパーツたちとのつながりを深める 11章:安全と歓迎 -- 安定型愛着を獲得する
レビュー(7件)
僕はPTSDを持っています。これから、対人関係を築く際に冷静でいられるために、本書を買いました。さらっと読みましたが、目的が明確な僕からしたら、簡単に読めて、また読み応えがある文章の出来でした。ただ、まだまだ本当の意味で「読書前」です。申し訳ない。ただ、適当に開いたページの出来が、論理的に、かつ、愛情的に仕上がっていたことをみると、やはり、本書の著者は男性女性を問わずに、母性ある方であり、知能も優秀だと感じました。 また、楽天市場の配達員さんの礼儀正しさは、毎回、感嘆(かんたん)します。本当に、楽天市場さんと、その配達員さんが、大好きです。