中国、台湾、韓国、日本の近世・近代社会では、文人たちが絵画や詩などの芸術作品によって、東アジアに共通する文人世界をつくり上げてきた。本書では美術史学、美学、文学、哲学、歴史学の立場から文人の諸相を明らかにする。加えて、薗田香融家に所蔵される未紹介の野呂介石筆「南紀山水写生帖」の全容を収載した。
序
はじめに
第1部 日本における文人画の諸相
日本の文人画と東アジア 『浪華郷友録』 の聞人と大坂の文人画家の問題
中村芳中と文人画 四条派画家上田公長の文人画 近世大坂文人画の魅力
河鍋暁斎と文人画 漱石の南画にみるその隠逸精神
第2部 東アジアとヨーロッパの文人世界
韓国における文人画の伝統 来舶清人と日中文化交流
明治前期に来日した中国の文人たち 銭ガイ筆・橋本関雪賛 「白描観音像」 をめぐって
ポーランドの 「文人」 の東アジアへの眼差し
第3部 野呂介石の絵画と文人世界 -薗田家画帖をめぐって
野呂介石 『南紀山水写生帖』 の由来について 野呂介石筆 『南紀山水写生帖』について
野呂介石が生きた時代 野呂介石が画いた熊野の景観
資料紹介 野呂介石 『南紀山水写生帖』
あとがき
索引
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