一匹狼たちの、自由きわまりないラディカルな思考!
■なぜ十七世紀か
「……申し訳ないが、十七世紀は私のお気に入りなのである。とりわけ、デカルト、スピノザ、ホッブズ、ライプニッツ。これだけスケールの大きい哲学者がどっと輩出する時代というのはそうざらにはない。あの時代、哲学は今よりずいぶん無頼であったような気がする。今あげたビッグネームのうち、だれひとり大学教授はいない。デカルトはオランダ中を引っ越しし回り、スピノザはユダヤ教団から破門されて天涯孤独。ホッブズは亡命先パリから本国の革命の行く末をうかがい、ライプニッツはヨーロッパのあちこちを飛び回って席が暖まることもない。彼らはみな多かれ少なかれガリレオの近代科学にコミットし、神学部からにらまれ、知的世界でさながら一匹狼のように生きた。こういう荒々しいというか、野方図というか、そういうところに彼らの哲学の魅力がある。」
(本文より)
序章 世界の底が抜けたとき
1部 デカルト --私はある、私は存在する
第一章 確実性に取り憑かれて
第二章 不可能に出会うこと
第三章 私はある、私は存在する
第四章 無根拠なる支えとしての神
第五章 心身問題とその彼方
2部 スピノザ --すべてあるものは神の中にあり……
第六章 光がそれ自身と闇とを顕わすように
第七章 「現実」を作ってみる
第八章 私ではなく無頭の神が……
第九章 精神は自分の外にいる
第十章 証明の秘儀
第十一章 敬虔なるマキャベリスト
3部 ホッブズ --同意しなかった者も、今となっては残りの者に同意しなければならない。さもなければ……
第十二章 国家論へーーホッブズとスピノザ
第十三章 哲学はシミュレーション
第十四章 意志がなかったとは言わせない
第十五章 契約の論理
第十六章 約束という暴力
第十七章 ふたたびホッブズとスピノザ
4部 ライプニッツ --世界の理由は隠れている
第十八章 ライプニッツ、あるいは世界の修復
第十九章 スピノザの崖っぷちから引き返す
第二十章 世界の奥行きを創出する
第二十一章 ここが最善世界であるかのように
第二十二章 連続体の迷宮
第二十三章 魂の深さ、世界の深さ
終章 十七世紀は終わらない
註
文献案内
原著あとがき
改版あとがき
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