「世界政策を推進する強力な中央は、公然の戦争あるいは不可視の戦争にパルチザンを動員し、とはいえ、ときに切り捨てる」(C・シュミット)。生まれ育った場所に根づくパルチザンではない、グローバル・パルチザンのことである。その彼ら彼女らは、シロアリのように侵入して国家や地域社会を蝕み、家庭をも蝕む。富や命、名を奪い、子までを奪う。……これは、ナチス親衛隊の「全体主義」から「テロとの戦い」へと連なる政治的系譜の一齣ではなかったか。本書はその系譜に抗して、戦争は正規兵がなすべき、ささやかでも講和を重ねるべきことを論じた。
序章 憑依された英雄と近代的人間
一章 全体主義から自由へ〈1〉意味への問い
二章 全体主義から自由へ〈2〉一と多への問い
三章 全体主義から自由へ〈3〉アイヒマン再考
四章 ハイデガー、ウォルトン、アリストテレス
五章 カント主義者クラウゼヴィッツ〈1〉『戦争論』のホーリズム
六章 カント主義者クラウゼヴィッツ〈2〉戦争内存在と政治内存在
終章 生きている『戦争論』
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