心理療法家として40年。常にこころの最前線に立ち会ってきた著者が語る、時代とともに変わるこころ、変わらないこころ。--かつてみられた「対人恐怖」にかわって、近年増加する「解離性障害」と「発達障害」。そして悩まないクライエントの増加。近代意識の弱まりとともに現れる“こころの古層”と“ポストモダンのこころ”はいかに交錯するか。中世の物語、村上春樹作品、夢分析…様々な具体例とともに現代を生きる日本人のこころに迫る。
はじめに──変わるこころ、変わらないこころ
第1章 現代の心理療法とこころの古層
1 発達障害と中世のこころ
2 現代における発達の非定型化
3 箱庭療法と内面化
4 心理療法と占い
5 心理療法と巡礼
第2章 現代の症状とこころの古層
1 憑依と解離性障害
2 解離と現代性
3 個人の解離と世界の解離
4 精神病における他者と時代性──統合失調症と自閉症
5 うつ病とこころの古層
6 病態水準と境界
第3章 こころと象徴性
1 こころの古層と象徴性
2 象徴性と現代
3 象徴性と直接性
第4章 儀式と心理療法
1 イニシエーション
2 心理療法におけるイニシエーション
3 イニシエーションの喪失
第5章 こころと論理
1 アリストテレス論理
2 神話の論理
3 中世と論理
4 仏教と古層の論理
第6章 夢とこころの古層
1 夢の再発見
2 夢と歴史性
3 中世と夢
4 現代の夢と解釈
5 現代の夢と共有
6 現代の夢と異界
第7章 身体と時間
1 身体の病と心理療法
2 心身症と心理療法
3 時間とこころの古層
4 時間の根源と過去の時間
5 心理療法と時間
第8章 こころの内と外
1 こころと共生
2 個と共生
3 心理療法の内と外
4 心理療法と共同体機能
5 心理療法とネット
6 ネットと身体・異界
第9章 死とこころ
1 死者と前近代の世界
2 死の逆説と小さな物語
3 死の逆説と新生・帰還
おわりに──個人のこころと解決
引用・参考文献
あとがき
索 引
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