「労働可能であること」を福祉提供のメルクマールとしたドイツ社会国家において,女性や子どもはどのように位置づけられたのか.ドイツ社会国家の展開過程を近代家族の視点から読み解く.
序 章 二〇世紀社会を映し出す社会国家
第1節 社会「保険」国家から社会国家へ
(1)社会保険制度の成立
(2)病院という場
(3)もう一つの社会的セイフティネット
(4)本書の課題と視角
第2節 研究史の整理
第3節 本書の構成と史料
(1)本書の構成
(2)史 料
第一章 一九/二〇世紀転換期のドイツ
第1節 政治・経済・社会的状況
(1)第二帝政期
(2)第一次大戦期
(3)ヴァイマル
第2節 医療・保健衛生制度の近代化
第3節 救貧制度の変遷
第二章 病気の子どもとその家族
第1節 小児病院と病児看護のはじまり
第2節 ザンクト・ゲオルク小児病院の創設
(1)救貧・病人看護女性協会
(2)病院の近代化
第3節 選別的な救済と病院の官営化
(1)感染症対策か乳児ケアか
(2)財源の確保
(3)民営から半官半民、さらには官営へ
小 括
第三章 女性の家族内役割とその身体
第1節 問題発見のプロセス
(1)母性保護の成立と展開
(2)近代家族のなかの女性
第2節 在宅看護・家事援助の射程
(1)ハンブルク在宅看護・家事援助協会の創設
(2)扶助の対象となった家族
(3)他の民間慈善・社会事業団体との連携
(4)企業や官庁との関係
第3節 防貧としての在宅看護・家事援助
小 括
第四章 「社会保険の普遍化」と在宅看護・家事援助
第1節 ライヒ保険法の成立
(1)「母性保険」創設への働きかけ
(2)ライヒ保険法
(3)デュッセルドルフ在宅看護・家事援助協会の創設
第2節 社会保険給付の拡充
(1)第一次大戦の影響
(2)福祉対象者の拡大
(3)疾病構造転換の進展
第3節 ヴァイマル期の在宅看護・家事援助
(1)在宅看護・家事援助の再編
(2)ハンブルク在宅看護・家事援助連合の結成
(3)法解釈をめぐる論争
小 括
終 章 近代家族の形成とドイツ社会国家
あとがき
史料・文献目録
事項索引
人名索引
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