インドに生まれ、中国を経て、日本に渡ってきた仏教。その胎内には、実に多くの思想が宿されている。日本を代表する仏教学者が仏教の源流であるブッダ・ゴータマの思想を平易に、生き生きと解明し、その偉大なる知恵と慈悲の思想が現代において持つ意義を、稀代の哲学者がギリシア哲学、キリスト教思想との対比を通じて探る。仏教思想の本質を見つめ直すという、現代人に求められている喫緊の思想的課題に応える思索の書。
文庫版 序
はしがき
第一部 知恵と慈悲の源流 増谷 文雄
序章 ブッダとの出会い
一章 ブッダの時代
1 インドにおける古代都市の成立
2 王と長者たちの役割
3 新しい思想家たちの生まれいで
二章 ブッダの思想の体系
1 ブッダの二つの顔
2 存在の構造の把握
3 自我の真相の追求
三章 ブッダの実践の体系
1 実践の体系としての「四諦」
2 激情と無知の克服
3 新しい人間関係の徳目
第二部 ブッダにおける存在論と人間論 〈対談〉増谷文雄、梅原 猛
第三部 仏教の現代的意義 梅原 猛
一章 現代と仏教
二章 生死の問題
三章 慈悲とは何か
四章 業について
注
文献解説
インド仏教史年表
解説 ひろさちや
レビュー(6件)
学術的に信頼のおける記載がなされております。 対談も含めて基本的な知識をわかりやすく提示しようとする姿勢が好ましく、信頼感のある記述と共に、必読のシリーズです。 全部は無理でもこの一冊だけでも。
ブッダの思想が出てくるまでが長い(笑)。仏教の研究の歴史やブッダの生きた時代背景が語られ、いよいよブッダの思想が語られていく。欲望論や縁起論など、仏教の肝心要となることについて非常に解りやすく解説されている。神格化されたブッダではなく人間としてのブッダを描いている。文章は読みやすく、スラスラと読める。また、他の仏教書を読む際の一助ともなっている。良書である。
薦められて購入したが、よくわからない感じ。