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天皇陛下、青春時代の清新な英国留学記 新装復刊 「心地よい車の震動に身をゆだねながら、私は自分の前に二年間という、かつてまったく経験したことのない長さの外国生活、未知でいて心躍るような留学生活というドラマの幕が静かに開きつつあるのを実感していた」(本書より) 1983年から約2年間を過ごされたオックスフォード大学での日常生活や研究生活、音楽活動、ご学友との交流、登山やテニスなどのスポーツ、英国内外への旅…… 内側から英国を眺め、外にあって日本を見つめ直した「何ものにも代えがたい貴重な経験」。 1993年に学習院より刊行されたものに、あらたに書き下ろされた後書きを付した。 <学習院創立150周年記念> <目次> はじめに 1 大使公邸での十二日間 2 ホール邸での生活 3 オックスフォード大学入学 4 オックスフォードについて 5 オックスフォードでの日常生活 6 オックスフォードでの芸術活動 7 スポーツ 8 オックスフォードにおける研究生活 9 英国内外の旅 終章 二年間を振り返って あとがき 復刊に寄せて
レビュー(110件)
無事届きました! ありがとうございました!
日本人必読の一冊
天皇陛下がオックスフォード留学時代の思い出を綴られた回想録。親王時代に発表されたものですが、令和の復刊に寄せたあとがきも追加されています。 平易で美しい日本語で丁寧に描かれた青春の記録が胸に沁みます。両陛下が学ばれたオックスフォードを訪ねてみたいと感じました。
天皇陛下のことが知りたかった
天皇陛下の人となりを少し垣間見たい気持ちで購入しました。 天皇陛下が人生でとても貴重な経験をされた2年間を拝見して、今の天皇のお人柄と繋がりました 購入してよかったです
天皇陛下の宝物の2年間がつまった本
ご留学時はニュースでのみ拝見しただけでしたが、一般の人には想像もつかない貴重すぎる「自由な2年間の青春期」なのだな、と、読み進めるにつれて胸がいっぱいになることもありました。他の方が書かれているように文章はたいへん読みやすく、現在の天皇陛下のおことばのままです。 こうしてまた手にとる機会がもたらされたことに感謝します。
久々にすごく感動。何に感動したかと問われても一言では表せない感慨があります。憧れを募らせて、10年前に70代でやっと英国を訪れた私たち夫婦の思い出と重なるのです(身分違いの不敬の物言いをお許しください。) 最も感銘を受けたのは、なんといっても陛下のお人柄。お育ちになった環境のなせることではありましょうが、加えて英国での経験がどんなにか人格形成に影響したに違いないと感じさせられました。 そしてお若かったとはいえ、旺盛な知識欲と精力的な行動力に感動し、またある場面では映画「ローマの休日」が重なり、お立場ゆえの想いもおありだっただろうと、胸が熱くなる思いがしました。ご留学のことは当時のニュースで存じ上げていましたが、失礼ながらこれほどに真摯な姿勢で学ばれていらっしゃったとは想像しておらず、拝読する一文一文、ご勉学や交友の記録に驚き、すべてが貴くいとおしく思われました。 終章の一節「再びオックスフォードを訪れる時は――中略-―おそらく町そのものは変わらないが、変わるのは自分の立場であろうなどと考えると、妙な焦燥感におそわれ、いっそこのまま時間が止まってくれたらなどと考えてしまう。」には共感のあまり熱いものがこみ上げてきました。 また、質実な英国人の気質に言及されておられるなど、本質を見抜かれる感性にも感銘を受けました。 私たち夫婦の2ヶ月足らずの英国滞在の大切な思い出と重なる記述も多々あり、夫と感動を分かち合いたく、読み聞かせをしたので私は続けて2回完読し、なお感銘を深くしています。