第15回小説現代長編新人賞受賞作。
世界が、色づいている。
小説現代長編新人賞、史上最年少受賞!
十八歳の作家が放つ、鮮烈なデビュー作。
<内容紹介>
私立小中一貫校に通う小学三年生の私は、音や数字に色が見えたりする「共感覚」を持ち、クラスメイトから蔑まれていた。ある日、唯一心安らげる場所である音楽室で中学三年生の少女と出会う。檸檬色に映る彼女もまた孤独な共感覚者であった。
本を開けば白黒の紙面のうえで、色と音とが踊る。読み終わり、それが幻だったとしたら、あなたは耐えられるか。
--水野良樹(いきものがかり)
先生は鮮烈な青春そのもの。みずみずしい感覚で心が開かれる傑作。
ーー茂木健一郎(脳科学者)
『こころ』の末裔か令和の『彼岸先生』か。全体に血が通っていて、小説を読む原初の喜びのようなものがあった。
ーー宮内悠介
音と色の響き合う世界を見事なまでに小説に引き込んだ。その生きづらさ、苦しさだけでなく、新しい世界に目を開かされた瞬間があった。台詞と地文に新鮮な発露があり、檸檬先生の台詞には実がある。
ーー朝井まかて
作品のテーマが珠川さんの背中を押している気がした。何より支持できたのは対象を見つめる無垢にも似た視点から言葉を紡いでいる点だった。これは才能であろう。
ーー伊集院静
共感覚という独特な感性を小説として描こうとした意欲を大きく買い、またそれが見事に成功していると思える作品だった。
ーー薬丸岳
レビュー(65件)
高校文芸部?
小学3年生の「私」はいじめられっ子。「私」といっても男子児童。それが中学3年の女子生徒と出会うことで安らぎの場を見つける。つまりモノクロの学校生活がカラーの世界に変わる。檸檬先生と呼ぶ中3も同じ。共感覚。珍しいテーマを取り上げた点は買うが、ただそれだけ。漱石を意識して小説を書くのは、ほとんどの文学少女・少年の通り道。にしては文章がイマイチだし、いじめ、学園祭なども定番。結局は出版社の話題作り? 本が売れないからねえ。