オペラや人形浄瑠璃と比べても遜色ない総合芸術であるアニメーション作品。なかでも、世界に誇り得る名作を数多く生み出した、2006年以降の日本の深夜TVアニメ。それらの作品がなぜ優れているのかを、印象論や文化論、社会反映論に逃げることなく、作品ごとの構図や編集方法、または各シナリオの文学的検討を通じて明らかにしていく、今までにない哲学的アニメ研究。今後の深夜アニメの論じ方が変わる、画期的な総合芸術論。
はじめに
序 16:9の画面と視聴者、そのあいだに起こる経験
〈1〉
1 速度の芸術としてのアニメーー『宇宙よりも遠い場所』
2 退屈という速度の経験ーー『すべてがFになる』
3 カタストロフ表象の変遷、およびそれにともなうジェンダー表象の変遷?--『魔法少女まどか☆マギカ』
〈2〉
4 断絶と連続、今敏の時代一九九七〜二〇〇六ーー深夜アニメ時代の前史にて
5 マテリアルのイマジネイションーー二〇一〇年代深夜アニメにおける肉と金属
〈3〉
6 働く者たちの倦怠、また日が昇るーー『Re:ゼロから始める異世界生活』
7 銃口は誰に向けられるーー『PSYCHO-PASS』
8 もう一人の自分を観測する/に観測されることーー『Steins;Gate』
あとがき
深夜アニメ作品ガイド
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