舞台は百年以上前の英国。十二歳のアレックスとその姉セシリアの家は、海を見おろす丘にあった。この海には恐ろしい伝説がある。百年に一度、海の向こうにあるという死の国から“運命の騎士”が現れ、その姿を見た者は、流砂にのまれて、死ぬ運命なのだと。ある冬の夜、アレックスの家に、見知らぬ若い男が一夜の宿を求めて訪ねてきた。まるで中世の騎士のような身なりの、気品に満ちたその男は、ロバート・ハウフォース卿と名乗ったが、翌朝には姿を消していた。セシリアは、なぜかその男のことが忘れられなかった。しばらくたったある日、アレックスとセシリアは海岸で信じられないものを見た。近くの島の上空に、馬に乗った騎士たちが躍り出たのだ。その先頭はロバートだった。“運命の騎士”の謎を解こうと、島へ向かったアレックスたちは、島から海の向こうへと続く流砂の中に、隠された道を見つけ…。十九世紀の英国と時のはざまにある伝説の国を舞台に、二つの世界の子どもたちと騎士が活躍する、ロマンチックな冒険ファンタジー。英国の「ファンタジーの女王」による、若き日の傑作。
レビュー(16件)
王道を行く英国ファンタジーです。中世ナイトの世界と現在がうまくシンクロしていて、お約束の満足感が得られる少女的な作品でした。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズですよぉ。 待ってましたとも!! 日本では新作ですが実際はデビュー作だそうです。
初期の作品だそうですが、ほんとうに面白くて、どんどん読めちゃう。どのキャラクターもいいし、海や森の美しい風景が目にうかびそうです。
久し振りにダイアナ・ウィン・ジョーンズの邦訳が出て嬉しいです。