現代オーストリア学派の源流としてのF.A.ハイエクは、経済学をはじめ、法学、政治学、社会学、心理学など社会・人文科学の諸分野において、近年、大いに注目を集めている。ハイエクは、その研究の途上で哲学的転換を繰り返しながら世界の実在性に迫ってゆくが、1960年以降、知識やルールを深層領域にある科学的対象として新たに再定義することで、独自の社会経済秩序像を構築していった。本書は、「批判的実在論」をハイエク研究にはじめて適用し、ハイエク政治経済学の根底にある方法論と哲学の変遷、その発展や進化を、経済思想史的なアプローチのもとに詳細に論じる。本書は1998年の「グンナー・ミュルダール賞」受賞作。
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