七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく。著者が絶対の自信を持って読者に仕掛ける超絶のトリック。記念すべきデビュー長編の改稿決定版。
レビュー(475件)
何がそんなにミステリーなのか理解するのが、難しかった。 気づく人もいるかもしれないが、よーく気にして読まないとわかりづらいと思う。 ただ、わかった時には、なるほど感はとてもあり、読んで価値あり。 解説で、ネタ晴らししているので、わからなくても解説から読んでは、いけない。
読書日記
2021年8月5日読了 推理小説。中篇。普通。 あんまり憶えていない。 なんか、画期的なヤツだったと思う。「第四部 真相」の冒頭に、「あなたは、このあと待ち受ける意外な結末の予想がつきますか。/ここで一度、本を閉じて、結末を予想してみて下さい」とか書いている。書いていて思い出したが、解説によると、初発表から何回も書き直したのが発表されているっぽい。 古い作品らしく、中の細かいトリックの部分に無理なものがあった。
この作家は初読み
時代背景は数十年前でしょうが、まあまあです。
ずるいの一言
駅前の大型書店で一番いい位置に置かれて店員さん手作りのポップもいっぱいでしたので購入してみました。 読み終えて「するい!」と思わず声にでました。私には不完全燃焼感がいっぱいの作品でした。
仲町さんの本は初めてですが
結末が面白いと聞いて読んでみましたが、なんだか「それはズルいでしょ!!」って感じがしてたまりません。僕的にはいまひとつでした。