長崎原爆の日(8月9日)に市長が読む「平和宣言」は通算73回に及ぶ。恒久平和を訴え「人類生存の道を残すため(中略)兵器用核物質の生産禁止、生物・化学兵器の廃絶、そして通常兵器の軍縮に取り組むべき」「人類と核兵器は共存できない」(1995年)と警告する。ウクライナ危機ではっきりした核抑止論の破綻。「巨大な破壊力があるから核は戦争を抑止する」という保有国の主張は根拠が崩れ、核の使用を阻んできたのは被爆者の存在であることが分かった。「被爆者のいない時代」が迫る今、「核に翻弄される世界」と「核のない世界」のどちらを選ぶべきか。自滅か生存かー。宣言全文に加え、田上富久市長のインタビューを収める。『「平和宣言」全文を読むーヒロシマの祈り』の姉妹編。芥川賞作家・青来有一、長崎大教授・吉田文彦両氏の解説が、長崎平和宣言は「世界平和宣言」であることを明らかにする。
(制作協力:長崎市、長崎大学核兵器廃絶研究センター、長崎新聞社)
【目次】
まえがき 青来有一(作家・元長崎原爆資料館館長)
第1章 平和宣言 田上富久市長(2021〜2007年)
市長田上富久氏に聞く
第2章 平和宣言 伊藤一長市長(2006〜1995年)
第3章 平和宣言 本島等市長(1994〜1979年)
第4章 平和宣言 諸谷義武市長(1978〜1967年)
第5章 平和宣言 田川務市長(1966〜1951年)
第6章 平和宣言 大橋博市長(1950〜1948年)
第7章 被爆地の核兵器廃絶研究とウクライナ危機
吉田文彦(長崎大学核兵器廃絶研究センター長兼教授)
あとがきに代えて 早稲田大学出版部 編集部
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