トマトに感染したウイルスを巡るミステリー。 ウイルスの理屈は面白いし、農学初心者にも分かりやすいと思う。 日本列島で、徐々にウイルスが蔓延していく様を描いたものかと思ったが、物語としては二次元に近く、犯人探しに重きを置いた謎解き小説のようだった。 ただ、かなり単純な進行となっていて、物語性もないし、何を謎解きするのか(意外性もない)というこじんまりとした作品に収まっている。 謎解き後半部分は、仮想の物質に丸投げされた駆け足な決着だった。 こうなると、謎解きの過程を楽しむという要素もなく、物語の体も成しておらず、これが「このミス」大賞かと驚愕した。 全部が全部、過程がないとは言わない、前半は謎解き過程の描写はあったが。 それでも、人物描写、背景描写が不十分で 後半は、謎解きの体も成してないとなると、 評価されたのはシナリオなのだろうか。 メッセージ性はあるのかと思ったが、結末を読む限り、何がしたいのかよく分からない。メッセージがあるなら物語ではなく、社会への危機啓発本にした方が良いのでは? この出版社の「このミス」は、かなり信頼していたのだが。 物語が読みたくて買ったのだ。 物語が、どんどん単純化して合理化していくと、そのうちただのなぞなぞになりそうで 危機感を感じる。,難解ですが、おもしろかったと思いました。
レビュー(51件)
だから…?
トマトに感染したウイルスを巡るミステリー。 ウイルスの理屈は面白いし、農学初心者にも分かりやすいと思う。 日本列島で、徐々にウイルスが蔓延していく様を描いたものかと思ったが、物語としては二次元に近く、犯人探しに重きを置いた謎解き小説のようだった。 ただ、かなり単純な進行となっていて、物語性もないし、何を謎解きするのか(意外性もない)というこじんまりとした作品に収まっている。 謎解き後半部分は、仮想の物質に丸投げされた駆け足な決着だった。 こうなると、謎解きの過程を楽しむという要素もなく、物語の体も成しておらず、これが「このミス」大賞かと驚愕した。 全部が全部、過程がないとは言わない、前半は謎解き過程の描写はあったが。 それでも、人物描写、背景描写が不十分で 後半は、謎解きの体も成してないとなると、 評価されたのはシナリオなのだろうか。 メッセージ性はあるのかと思ったが、結末を読む限り、何がしたいのかよく分からない。メッセージがあるなら物語ではなく、社会への危機啓発本にした方が良いのでは? この出版社の「このミス」は、かなり信頼していたのだが。 物語が読みたくて買ったのだ。 物語が、どんどん単純化して合理化していくと、そのうちただのなぞなぞになりそうで 危機感を感じる。
おもしろい
難解ですが、おもしろかったと思いました。