【輸入盤】交響曲全集、管弦楽曲集、ヴァイオリン協奏曲、ドイツ・レクィエム、他 オットー・クレンペラー &フィルハーモニア管弦楽団、ダヴィド
きわめて構築的な名演として知られるクレンペラーのブラームスの名盤
2023年リマスター音源使用でボックス化
クレンペラーとブラームスには多くの共通点があり、それがクレンペラーとこの偉大な作曲家の作品を指揮するときの共感を説明するのに役立つかもしれません。リチャード・オズボーンが付属のライナーノーツ(欧文)で述べているように「重要でない細い部分はなかったが、より大きな全体を覆すことは誰にも許されなかった」と。 クレンペラーの演奏は一見、壮大だとか骨太ともいわれていますが、楽想に沿って本当に細かくテンポを動かし、その変化はあまりに自然音楽と一体化された、じつに神経が行き届き、素晴らしく納得のいく演奏です。
このボックス内の録音はすべて、2023年のオットー・クレンペラー全集用にオリジナル・テープからリマスタリングされた最新の音源によって収録されています。
※ 歌詞・対訳は付いておりません。(輸入元情報)
【クレンペラーのブラームス】
交響曲第1番は、フォルムのがっしりしたきわめて構築的な名演で、情緒に流されることなく各素材を組みあげています。第4楽章の有名な主題も、序奏終了後、間髪入れずに開始されますが、表情は気品高く美しく、端正な“形”への意識、バランス感覚の強さを感じさせます。
交響曲第2番の謹厳実直さもいかにもクレンペラーらしいところ。
交響曲第3番は、第1楽章冒頭から様々な動機をきっちりと確認させる構造的なアプローチで、力強くシンフォニックな部分はもちろん、中間楽章での、木管セクションの個性的な音色も実に魅力的。15年後の引退公演にも選んだ愛好作品だけに、隅から隅まで手のうちに入った演奏はどこをとっても魅力的です。
交響曲第4番も名演です。この曲では、第1楽章冒頭からクレンペラーとしては不思議なほど豊かな情感の示される演奏を聴かせており、改めてこの作品の巧みな書法に思いが至ります。演奏もそうした書法を強調するかのように個性的で、リズミカルな第2楽章(!)や、スケルツォでの大パウゼなど、聴きどころ多数。もちろん、終楽章での千変万化する素材と様式感の融合も見事なものです。
クリスタ・ルートヴィヒのほの暗い美声が映える『アルト・ラプソディ』、厳しく立派な『悲劇的序曲』、堂々たる『大学祝典序曲』、各変奏が生き生きと描き分けられる『ハイドン変奏曲』と、交響曲以外の作品もみごとな演奏水準です。(HMV)
【オイストラフとのヴァイオリン協奏曲】
ダヴィド・オイストラフ[1908-1974]はソ連のヴァイオリニスト。数多くの録音をおこなっていたオイストラフはブラームスも数多くの指揮者と共演した音源を残しています。中でも最も完成度が高いと言われるのがこのクレンペラーとの録音で、フランスのオーケストラの色彩の濃い管楽器の魅力もあって第2楽章など陶然とするばかりの美しさ。クレンペラーは言葉の問題やフランスのオケの練習慣習の問題もあってか、リハーサルにはかなり手こずったようで、その後、フランスのオケは指揮していませんが、録音で聴く限りは、見事なまでのクレンペラーの音楽が響き渡っているので、そうした事情を感じることはありません。(HMV)
【ドイツ・レクィエム】
クレンペラーは声楽大作も得意にしていましたが、そのアプローチは交響曲のときと基本的に同じで、晩年のものなどではときに肺が心配になるような演奏もおこなっていました。しかしこのドイツ・レクィエムではテンポはまっとうであり、各フレーズへの厳格な対応、形の維持によって、フーガの見事なさばきかた、及び拍節感の強い抽出は印象的な演奏に仕上がっており、全体構成のシンメトリーなど様式美も感じられ、ブラームスらしいシリアスな感触に満ちているのがポイントとなっています。(HMV)
【収録情報】Disc1
ブラームス:
1. ハイドンの主題による変奏曲 Op.56a
2. 交響曲第1番ハ短調 Op.68
フィルハーモニア管弦楽団
オットー・クレンペラー(指揮)
録音:9.X.1954(1, Mono), 29 & 31.X.1956, 1.XI.1956 & 28-29.III.1957(2, Stereo), Kingsway Hall, LondonDisc2
1. 交響曲第2番ニ長調 Op.73
2. 悲劇的序曲 Op.81
フィルハーモニア管弦楽団
オットー・クレンペラー(指揮)
録音:29-30.X.1956(1), 29.III.1957(2), Kingsway Hall, London(Stereo)Disc3
1. 交響曲第3番ヘ長調 Op.90
2. 大学祝典序曲
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