本書は、主として、アメリカにおける財政法の動向を概観し、分析することを目的とするものである。アメリカの財政法は、わが国の財政法研究にとり、有益な示唆を与えるものといってよい。第一に、アメリカにおいて、財政支出を行い、あるいはこれを行わないことの憲法適合性、適法性は、しばしば裁判所の判断するところとなっている。第二に、アメリカの財政法の特徴の一つとして、政府が果たすべき役割、または立法によって実現すべき政策、価値との関係において、財政支出の当否が論じられる傾向がある。第三に、アメリカの財政法においても、受益者負担論等を媒介に、税外負担が増大する傾向を示している。本書は、このような特徴をもつアメリカ財政法の動向を概観し、分析するものである。
レビュー(0件)