【輸入盤】ソナタ全集 マウロ・トルトレッリ、アンドレア・ファヴァレッサ、ローマ聖チェチーリア国立音楽院のソリストたち、他(3CD)
ヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ、管楽器ソナタほかを高度な演奏で
サン=サーンス:ソナタ全集
トルトレッリ、ファヴァレッサ、サンタ・チェチーリア・ローマ・アカデミア・ソリスト、ほか
サン=サーンスの天才ぶりがよく示されているのが各楽器のために書かれたソナタ集です。サン=サーンスは86歳で亡くなるまで現役で作曲も演奏もおこなっており、このソナタ集に収録されているオーボエ・ソナタ、クラリネット・ソナタ、ファゴット・ソナタはどれも85歳のときの作品ですが、豊富な楽想と多様な形式のアイデアが変化に富む音楽を生み出し、現在でも管楽器界隈で人気があります。
2曲のヴァイオリン・ソナタ、2曲のチェロ・ソナタも多彩な要素を盛り込んで「ソナタ」という伝統的な形式に変化をもたらしています。
組み合わせの「ヴァイオリンとピアノのための子守唄」、「ヴァイオリンとピアノのためのトリプティーク(三幅画)」、「ホルンとピアノのためのロマンス」、「フルートとピアノのためのロマンス」、「フルート、オーボエ、クラリネット、ピアノのためのデンマークとロシアの歌によるカプリース」は、それぞれ工夫が凝らされた曲調で、サン=サーンスの発想の豊かさが証明されています。
こうしたサン=サーンスの魅力は、いわゆる「雰囲気系」のぼんやりした演奏や録音では伝わりにくいので、このセットのような、はっきりくっきり系の演奏&録音で聴くと面白さも増す印象です。
ブックレットには単売時の英文解説が掲載(12ページ)。ヴァイオリン・ソナタ集は、現在、大阪からDa Vinci Classicsレーベルを運営する音楽学者のエドモンド・フィリッピーニ、チェロ・ソナタ集はピアノ演奏者のマリア・セメラーロ、管楽器ソナタ集はピアノ演奏者の蒔田朱音がそれぞれ執筆しています。
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作品情報 CD1 ヴァイオリン・ソナタ第1番ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ短調 Op.75 24'17
1. 第1楽章 7'27
2. 第2楽章 6'42
3. 第3楽章 3'57
4. 第4楽章 6'11作曲:1885年10月13日までに完成(50歳)。
出版:1885年12月、デュラン社(パリ)。ベルギーの名手マルシック(1847-1924)に献呈。
初演:1886年1月9日、マルシック、サン=サーンス(パリの室内楽協会「ラ・トロンペット」)。
「急・緩・急・急」の4楽章構成で、第1楽章アレグロと第2楽章アダージョはアタッカで連結され、第3楽章(スケルツォ)と第4楽章(フィナーレ)も同じく連結されているので2部構成と見ることもできます。明快な形式感と魅力的な旋律による親しみやすい作品。第4楽章は小気味よい「無窮動」です。マウロ・トルトレッリ(ヴァイオリン)
アンジェラ・メルーゾ(ピアノ)
録音:2013年5月、イタリア共和国、ローマ、ストゥーディオ・イ・ムジカンティ 子守唄子守唄 変ロ長調 Op.38
5. アレグレット 5'35作曲:1871年(約36歳)。
出版:1874年、デュラン社(パリ)。ポール・ヴィアルド(1857-1941)に献呈。
サン=サンスは歌手で作曲家のポーリーヌ・ヴィアルド(1821-1910)の家族と長く親しくしており、作品を献呈したポールはヴィアルド家の末っ子で当時14歳。ヴィアルド家はポーリーヌが舞台から引退して作曲や教育に専念する目的でバーデン・バーデンに移住していましたが、普仏戦争のため同地にいられなくなり、イギリスを経て1871年にツルゲーネフ(1818-1883)らとパリに戻っていました。ポール・ヴィアルドは4年後にヴァイオリニスト・デビューし、9年後にはサン=サーンスと公演旅行にも出かけています。
この「子守唄」は、どこか「白鳥」にも通じるところのある旋律美の際立つ作品です。マウロ・トルトレ
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