この物理学実験実習書は,大学自然科学系の学問を学ぶ学生諸君向けに用意したもので,東海大学において理工学の基礎を学ぶ教科として実施されている「物理学実験」の指導書である.
本書では,大学基礎課程の物理学に必要なエッセンスを集め,力学・波動・エネルギー・電磁気・光学・電気回路の分野の物理学実験を1セメスターで修得しやすいように実験課題を選んである.
各専門とのかかわりにおいて重要と思われる物理現象が把握できる実験テーマの選択につとめた.好評をいただいた,前著と同様,物理学実験の指導目標として,われわれは
次の三項目をとりあげて,「物理学実験」の主な目的としている.
1) 基礎的な物理現象の把握
2) 基本的な実験技術の修得
3) 実験に対する自主性と積極性の養成
実験指導上,常に注意しなければならないことは,個々の測定器および装置の使用法と,そのテーマとなる物理現象を把握させることの同時性にあると思われる.
テーマ編では,各装置の取り扱いを詳しく述べることをさけ,現象の理解を助けるため,テーマごとに解説の項をもうけることにした.
基礎編においてはデータの取り扱いやレポートの書き方などについて具体的な例を提示し解説した.
実験方法を教示する部分はなるべく図・写真を多くし,実験装置のイメージ・アップを容易に行えるよう配慮したつもりである.
(はじめにより抜粋)
基礎編
I 実験を行うにあたって
1 物理学を学ぶことの重要性
2 実験に対する基本姿勢
3 測定ということ
4 結果の報告
II 測定値の取り扱い
1 有効数字
2 測定値の組み合わせ
3 精度
4 誤差
5 グラフ
6 最小自乗法
III 実験ノートおよび実験レポートの書き方
1 実験ノートの付け方
2 実験レポートの書き方
IV 実験テーマおよび実験レポートの例
1 実験テーマ例:オームの法則
2 レポート作成例
テーマ編
I エネルギー
1 力学的エネルギー
2 熱エネルギー
II 振動と波動
1 弦の固有振動
2 音波の共鳴
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