健康長寿社会の実現には、「新薬」が欠かせません。1年前ならあきらめるしかなかった患者の命が、新薬によって救われる時代にもなってきました。今日のスピーディーかつ革新的な開発に対し、その受け皿としての法律や制度は、はたして順調に追い着いていっているのか、その隙間を埋めていくには、あまりにも大きな問題が多数横たわっています。
本書は、様々な法律や制度が整備された治験・臨床研究の領域で、難病、患者申出療養制度、臨床研究、再生医療、AMEDといった重要なテーマをとりまとめました。その成立までの背景や、制度・法律の意義を整理し、今後の展望等について、制度運用と患者の立場という2つの視点から注視しており、「治験」と「臨床」をめぐる展望、課題についてより客観的な視点からの概括を試みた労作となっています。医療・行政・関係者必須のバイブル。
出版にあたって
江利川毅(公益財団法人医療科学研究所 理事長)
1.総説 治験・臨床研究の歩みについて
楠岡英雄(独立行政法人国立病院機構理事長)
2.難病法の制定と現在の難病対策について
川野宇宏(厚生労働省健康局難病対策課長)
3.患者会の活動と難病法の成立への関わり
伊藤たてお(一般社団法人日本難病・疾病団体協議会理事会参与)
4.患者申出療養と人道的見地から実施される治験について
片山晶博(厚生労働省保険局医療課)
5.患者申出療養制度への期待と課題〜がん患者の立場から〜
天野慎介(一般社団法人全国がん患者団体連合会理事長)
6.臨床研究法について
福田亮介(厚生労働省医政局研究開発振興課課長補佐)
7.日本における倫理審査委員会制度改革の動向
田代志門(国立がん研究センター社会と健康研究センター)
8.再生医療の最前線
澤芳樹(大阪大学大学院医学系研究科心臓血管外科学教授)
9.再生医療新法と薬事法改正による研究開発環境の変化〜開発企業の立場から〜
鮫島正(テルモ株式会社執行役員)
10.日本医療研究開発機構(AMED)の創設の意義と研究開発費の在り方
梶尾雅宏(国立研究開発法人日本医療研究開発機構執行役)
11.臨床研究への患者・市民参画政策の黎明期に〜経験ある被験者の貢献〜
武藤香織 (東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター教授)
※肩書きは執筆当時 (執筆順)
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