ショーペンハウアーは学生時代に何冊か読みましたが、[読書について]は読んでいませんでした。”読書する事が、考える事をしなくなる”という意見には’なるほど’と思いました。学生の頃、ある教授に”学びて思わざれば則ち罔し”と言われていた事を思い出しました。,2017年4月19日読了 箴言的随筆みたいなの。普通。 あんまり憶えていない。「思索」「著者と文体」「読書について」の三篇。なんだが、三部作と言う感じ。 憶えてないけど、なんか、「読書は素晴らしいみたいに言われているけど、別にそんなすごいものでもないよ」みたいなことが書かれていたような気がする。もしかしたら、全然違うかもしれない。 パラパラ読み返してみると、出版界の腐敗的なことが書かれている。今でいえば、インターネットのまとめサイトのせいで世の中が変になっている的なの。 ページを折っているところが数か所あったので引用する。 「報酬と著作権侵害禁止の二つは文学を破滅させる基である」 報酬はいいとして、著作権侵害禁止の一部の考え方は本当に文学とかを破滅させると思う。今でも当てはまる。 「けれども一般読者の素材に向ける関心は、形式に向ける感心よりもはるかに強く、彼らの教養の発達がおくれるのも実はそのためである。もっとも滑稽なのは、詩人の作品に接しながらこのような傾向を明らさまに示すことで、作品を生み出すきっかけとなった実際の出来事や、詩人の私的環境を探り、さらにすすんでついには作品そのものよりも、そういうことにより強い興味を見せ、ゲーテの作品ではなくむしろゲーテについてそういう類のことを記した文献を通読し、作品『ファウスト』よりもファウスト伝説の方に熱をいれて研究するというのがもっぱら彼らの仕事になるのである」 今でも当てはまる。 「我々は書物の購入と、その内容の獲得とを混同している」,本と今回はもう一冊注文しました。ありがとうございました,かなり辛辣できわどい内容も多く、文筆家や批評家への批判が多い。 しかしながら、読書についての考察ではためになる。 新刊より古典という点や、考えることとの関係については、共感した。,平凡なタイトルに先入観をもち、ついぞ興味を持たなかった名著。デカンショの一人であるショウペンハウエルは独善的と言おうか徹底的に営利主義の著述家のみならず、ドイツ語の乱れを憂い糾弾する。読書は無駄、考えることを放棄する、など視点が面白い。天才は奇なり。
レビュー(292件)
考えさせられます
ショーペンハウアーは学生時代に何冊か読みましたが、[読書について]は読んでいませんでした。”読書する事が、考える事をしなくなる”という意見には’なるほど’と思いました。学生の頃、ある教授に”学びて思わざれば則ち罔し”と言われていた事を思い出しました。
読書日記
2017年4月19日読了 箴言的随筆みたいなの。普通。 あんまり憶えていない。「思索」「著者と文体」「読書について」の三篇。なんだが、三部作と言う感じ。 憶えてないけど、なんか、「読書は素晴らしいみたいに言われているけど、別にそんなすごいものでもないよ」みたいなことが書かれていたような気がする。もしかしたら、全然違うかもしれない。 パラパラ読み返してみると、出版界の腐敗的なことが書かれている。今でいえば、インターネットのまとめサイトのせいで世の中が変になっている的なの。 ページを折っているところが数か所あったので引用する。 「報酬と著作権侵害禁止の二つは文学を破滅させる基である」 報酬はいいとして、著作権侵害禁止の一部の考え方は本当に文学とかを破滅させると思う。今でも当てはまる。 「けれども一般読者の素材に向ける関心は、形式に向ける感心よりもはるかに強く、彼らの教養の発達がおくれるのも実はそのためである。もっとも滑稽なのは、詩人の作品に接しながらこのような傾向を明らさまに示すことで、作品を生み出すきっかけとなった実際の出来事や、詩人の私的環境を探り、さらにすすんでついには作品そのものよりも、そういうことにより強い興味を見せ、ゲーテの作品ではなくむしろゲーテについてそういう類のことを記した文献を通読し、作品『ファウスト』よりもファウスト伝説の方に熱をいれて研究するというのがもっぱら彼らの仕事になるのである」 今でも当てはまる。 「我々は書物の購入と、その内容の獲得とを混同している」
こちらの
本と今回はもう一冊注文しました。ありがとうございました
評判ほどの良さはわからなかった。
かなり辛辣できわどい内容も多く、文筆家や批評家への批判が多い。 しかしながら、読書についての考察ではためになる。 新刊より古典という点や、考えることとの関係については、共感した。
ポケットに知性を
平凡なタイトルに先入観をもち、ついぞ興味を持たなかった名著。デカンショの一人であるショウペンハウエルは独善的と言おうか徹底的に営利主義の著述家のみならず、ドイツ語の乱れを憂い糾弾する。読書は無駄、考えることを放棄する、など視点が面白い。天才は奇なり。